首都高「値上げ」の真相!? 35.7kmまで基本は「値上げ無し!」 今春からの新料金は複雑? 「現金車」はどうなるのか
首都高は2022年4月1日から距離35.7km以上の走行に関して値上げすることを発表しています。では、どのような事情で料金改定となるのでしょうか。また、ETC車載器を付けていない「現金車」はどうなのでしょうか。
首都高値上げの真相…なぜ? 現金車はどうなるのか?
2022年4月1日から首都高速の料金が新しくなります。
値上げばかりが強調されているようですが、実は値上げの対象は距離35.7km以上となる場合だけ。35.7kmまでの走行であればこれまでの料金と変わりません。(※中型車および特大車については料金距離35.7km以下の利用についても料金が変更になります)
35.7kmまではこれまでの料金と変わらないほか、ETCゲートを通過するすべてのクルマに「深夜割引」が設定され毎日午前0から4時は全路線ならび全車種で20%の割引となります。
大口契約などを除く、一般ETC車両に対する料金の変更を簡単にまとめると以下となります。
【1】35.7kmまでは値上げナシ→従来通りの料金
【2】35.7kmから55kmまでは距離に応じて「1kmあたり29.52円」(普通車、以下同)を10円単位で加算
【3】55km以上で新たな上限料金を設定
上記1から3に対応したいくつかの例を挙げてみましょう。
【1】値上げにならない35.7km以下
普通車の場合、35.7km以下であれば料金は現在と変わりません。この区間にも深夜料金(0時から4時20%オフ)が適用されますので値上げナシの割引区間となります。
「空港中央-浮島JCT」4.2km
現行料金300円→新料金300円/深夜240円
「三郷JCT-中環小松川」18.1km
現行750円→新750円/深夜600円
【2】35.7kmから55kmまで
この間の料金は距離に応じた「1kmあたり29.52円」となります。
「川口JCT-用賀」38.6km
(38.6km×29.52円+固定額150円)×1.1(消費税)=1418.4192⇒(四捨五入)⇒1420円
現行1320円→新1420円/深夜1140円となります。
なお、4時から24時までの走行であれば100円の値上げになりますが、0時から4時なら現行料金より180円値下げです。
【3】新上限料金が設定される55km以上
2022年4月1日以降は55km以上で新たな上限料金(普通車1950円)が適用され、5km以上走っても料金は変わりません。
「さいたま見沼-並木」86.6km
首都高速最長の料金距離86.6kmとなるこの区間では、現行料金は上限料金となる1320円ですが、2022年4月1日からは通常1950円/深夜1560円となります。
35.7km以上で適用となる料金値上げは以下の金額になります。
【現行基本料金(下限~上限)→4月1日からの基本料金】
●軽・二輪:280円~1090円(~1470円※)→280円~1590円
●普通:300円~1320円(~1800円※)→300円~1950円
●中型:310円~1410円(~1920円※)→330円~2310円
●大型:400円~2080円(~2870円※)→400円~3110円
●特大:460円~2650円(~3670円※)→550円~5080円
※東名~北西線を連続利用した場合の上限料金。4月1日からは通常料金に統一される。
※ ※ ※
また4月1日からは新たに「深夜料金」の常時割引がスタートします。
東名や中央道などNEXCO各社の高速道路では従来から設定される「深夜料金」と同じく、首都高でもすべてのETC車を対象に午前0から4時の通行が20%引きとなります。
首都高の深夜料金といえば2021年に開催された、東京2020大会(東京オリンピック)の時期に混雑を緩和させるために昼間は+1000円/深夜は半額といった大胆な料金設定がおこなわれ、効果は絶大で昼間の首都高はガラガラでした。
4月1日からの深夜料金は半額とまではいきませんが20%オフとなるため、空いていて安い深夜の首都高利用が増えることになりそうです。
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