速攻試乗! 7月に登場したばかりのVW新型「アルテオン・シューティングブレーク」の美点とは

2021年7月13日に日本デビューをはたしたフォルクスワーゲン(VW)のスタイリッシュワゴン「アルテオン・シューティングブレーク」。全長4870mmというサイズを誇るVWのフラッグシップモデルに追加されたモデルは、同門の「パサートヴァリアント」に比べてどうなのでしょうか。実際に乗って確かめてみました。

VWのフラッグシップ「アルテオン」に追加された新たなボディラインナップ

 2017年に登場した新顔の「アルテオン」が、このほど初のマイナーチェンジを実施するとともに、新たなボディタイプの「アルテオン・シューティングブレーク」がラインナップに加わりました。

7月13日に日本初上陸したVW新型「アルテオン・シューティングブレーク」
7月13日に日本初上陸したVW新型「アルテオン・シューティングブレーク」

 ワゴンとしての機能性とアグレッシブなデザインを兼備したというアルテオン・シューティングブレークは、まさしくそのとおり、実車を見ると低くワイドなフォルムにより、近い関係にあるパサートヴァリアントとはずいぶん雰囲気が違って見えます。

 とくにリアから眺めたときのフェンダーの張り出しが印象的です。フロントフェイスの表情もパサートよりも個性的で存在感があります。

 肝心のラゲッジスペースの使い勝手も上々です。通常時565リッターから最大1632リッターというラゲッジスペース容量は、ベースのアルテオンに対し通常時はほぼ同等ながら最大時は75リットルも大きくなっています。

 参考までに、荷室の広さでは定評ある「パサートヴァリアント」は650リッターから1780リッターとさすがのものがありますが、アルテオン・シューティングブレークだってなかなかのもの。

 さらに比較すると、いくつか異なる点があります。たとえば、荷室の開口下端がパサートはフロアからそのままの高さで掃き出しにつながっているところ、アルテオンはハッチバック車のように掘り下げたような形状となっていたり、リアシートがパサートは3分割可倒式のところ、アルテオンは6:4の2分割可倒式となっていますが、背もたれの中央が抜けるので4人が乗車してさらに長尺物をラクに積めることには変わりありません。

 リアシートを前倒ししたときには、パサートのほうがフラットに近い状態となりますが、アルテオンもこれだけ倒れてくれれば実用性としては十分でしょう。

 シューティングブレークとなれば後席の広さも気になるところですが、成人男性の平均プラスアルファの体格である筆者が座っても、これほどスタイリッシュなフォルムながら頭上もクリアランスにはいくらか余裕があり、膝前もこぶしが縦に3つ入るほどの広さが確保されています。背もたれの角度もほどよく寝かされていて、座り心地に不満はありません。

 インテリアはアルテオン自体がマイナーチェンジで大きく変わったのと同じように仕立てられていて、そのクオリティ感たるや、同等の価格帯のプレミアムブランド勢をしのぐほどです。ボディサイズがそれなりに大きいことも効いて、横方向も広々としています。

VW新型「アルテオン・シューティングブレーク」のインパネ
VW新型「アルテオン・シューティングブレーク」のインパネ

 運転席からの視界は、さすがに真後ろはそれなりに天地方向も水平方向も制約があるほか、斜め方向も後ろにいくにつれて狭まっていることには違いありませんが、見えにくいというほどではありません。

 アルテオン・シューティングブレークはこれほどスタイリッシュながら、そのあたりにも配慮されていてい実用性も十分に確保されているあたりは、さすがはフォルクスワーゲンの一員という印象を受けます。

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