燃費が悪化!? 冷房・暖房ではどっちが悪影響? カーエアコンの上手な使い方
秋シーズンもクルマの燃費に影響はでる?
夏や冬に関する燃費への影響について触れましたが、秋シーズンはどうでしょうか。前出のオートバックスIR・広報担当者は、次のように話します。
「秋は、夏や冬に比べて寒暖差も緩やかになるので、冷房・暖房といった観点での燃費に関する影響は非常に少ないです。
ただし、雨が降る日も多くなるので、密閉された車内が暑くなってエアコンを使う機会もあるでしょう。また、残暑が厳しくなれば、まだまだ冷房を活躍せざる得ない時期でもあります。
そのため、夏場と同じように扇風機を使って空気を循環するなどの方法をおすすめします。また、秋になれば日が落ちるとだいぶ気温も下がるので、エアコンを頼らずに窓を開けて外気を入れることも燃費向上につながります」
ただし、徐々に気温が下がるにつれて、先述したように暖房によるアイドリングストップなどが増えることから燃費への影響も懸念されます。
そのほかにも、クルマは気温が低くなるとエンジンを早く温めるために回転数を上げるよう設定されています。これは、アイドルアップと呼ばれ、夏場よりも多くのガソリンを消費するのです。
さらに、空気密度も高くなるため、酸素密度が上がってO2センサーが作動し、使いきれなかった酸素を燃焼するためにガソリンが多く噴射されます。
車内のエアコンに搭載されているA/CボタンをONにすれば、コンプレッサーが作動して電力を必要するため、ガソリンを消費します。
そして、冬場に活躍するスタッドレスタイヤは、路面の食いつきをよくするために柔らかいゴムが使われており設置面積が通常のタイヤより広くなります。その分、抵抗が増すので燃費悪化にも繋がりかねません。
このように、冬場はさまざまな観点から燃費悪化の影響が考えられるので、秋のうちから燃費低下を防ぐ方法を理解しておくことが重要です。
まずは、「アイドリングを控える」、「タイヤの空気圧をチェックする」、「こまめにオイル交換をする」など、基本的なメンテナンスを心がける必要があります。
また、状況に応じて「A/Cボタンのオンオフを使い分ける」ことも燃費改善に貢献できる方法のひとつです。
前述のとおり、クルマの暖房はエンジンの熱を利用しているため、コンプレッサーを使わない分ガソリンの余分な消費がありません。したがって、暖房のみ必要なときは設定温度を上げて送風にし、A/CボタンをOFFにしておきましょう。
ただし、送風だけでの暖房は湿度が高くなって窓ガラスが曇ることもあるので、A/CボタンをONにして車内の除湿をする必要があります。このように、状況に応じて小まめに切り替えることで、燃費消耗を抑えるポイントになります。
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クルマの暖房は、エンジンの熱効率を利用して暖かい空気を車内に送っているため、燃費への影響が少ないことが分かりました。一方、冷房は冷やすための動力が必要となり、暖房に比べて燃費消耗が大きいです。
とはいえ、暑い季節に冷房を使わないわけにはいかないので、運転前に車内を換気したり、車内用扇風機を置いて効率よく冷たい空気を循環させるといった心がけを意識することで燃費向上にもつながるので試してみてください。
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