全長3.4mに“7人”乗れる! スバル「超マイクロ・ミニバン」に反響殺到!「これは庶民の味方!」「ほぼ軽サイズなのに凄い…」の声も! “極小ボディ”に「3列シート」搭載した斬新「ドミンゴ」とは!

「ミニバン」イメージの薄いスバルですが、過去には全長3.5メートルほどのボディに7人分の座席を詰め込んだ、個性的なミニバンが存在しました。

全長3.4mに“7人”乗れる! スバル「超マイクロ・ミニバン」に反響殺到!

 スバルは現在の国内ラインナップにおいて、3列シートを備えた多人数乗車モデルは存在せず、そのため「ミニバン」のイメージの薄いメーカーとなっています。

 しかし、かつて同社には全長3.5メートルほどの極めてコンパクトなボディに、7人分の座席を詰め込んだ個性的なモデルが存在しました。

 それが1983年に初代が登場し、1999年まで販売された「ドミンゴ」です。

全長3.4mに“7人”乗れる! スバル「超マイクロ・ミニバン」に反響殺到!
全長3.4mに“7人”乗れる! スバル「超マイクロ・ミニバン」に反響殺到!

 軽商用車のボディパネルを流用しながら、バンパーの大型化やエンジンの排気量アップによって小型乗用車として仕立てられたドミンゴは、日本の狭い道路事情に特化した「マイクロ・ミニバン」の先駆けであり、販売終了から四半世紀以上が経過した現在でも、その独自のパッケージングを惜しむ声が後を絶ちません。

 ドミンゴのルーツは、“農道のポルシェ”とも称されるサンバーにあります。1983年に登場した初代ドミンゴは、4代目サンバーをベースに1リッター(後に1.2リッターへ拡大)エンジンを搭載し、3列シートを配置することで7人乗りを実現。

 全長は約3.4mで全幅は1.4m強という、現代の軽自動車よりも小さなサイズでありながら、大人7人が移動できるスペース効率の良さは、今思えば驚異的でした。

 加えて、スバルのお家芸である四輪駆動システムも設定されていたため、狭隘路や急勾配が多い山間部の旅館やペンションでは、送迎用車両として重宝がられました。しかし、初代モデルはパワーステアリングやパワーウィンドウといった快適装備が未設定で、乗用車としてはスパルタンな仕様であったことも否めません。

 そのネガティブ要素を払拭し、乗用車としての完成度を高めたのが1994年に登場した2代目ドミンゴです。

 ボディサイズは全長3525mm×全幅1415mm×全高1995mmと、バンパーの大型化により全長こそ伸びましたが、全幅は軽自動車並みのまま維持されました。

 エクステリアは角型4灯式ヘッドランプを採用して力強さを表現し、インテリアではエアコン(リアクーラー)やパワーステアリングなどの快適装備を充実させ、時代に即した近代化が図られました。

 搭載されたエンジンは1.2リッター直列3気筒SOHCで、最高出力61馬力・最大トルク96Nmを発揮。わずか1トン程度の軽量ボディには十分なトルクであり、サンバー譲りのリアエンジン・リアドライブ(RR)レイアウトと相まって、独特のトラクション性能と軽快な走りを提供しました。

 この2代目ドミンゴには、当時のRVブームを反映したユニークな派生モデル「ドミンゴ・アラジン」も設定されました。

 これは屋根が持ち上がるポップアップルーフを備えた本格的なキャンピングカー仕様で、ルーフベッドを展開すれば大人1名と子供1名の就寝が可能でした。さらに車内にはシャワー兼用のシンクや折りたたみ式テーブルまで装備されており、現代の「車中泊」需要を先取りしたようなコンセプトを持っていました。

 この高い機能性に対し、ネット上では「今のアウトドアブームにこそ最適なクルマ」「新車でこれが出たら絶対に売れる」といった、現代の視点からの再評価が進んでいます。

 しかし、ドミンゴの運命を決定づけたのは、1998年10月の軽自動車規格改定でした。軽自動車のボディサイズが拡大されたことで、ベース車のサンバー自体が大きくなり、ドミンゴとのサイズ差、ひいては存在意義の差別化が困難になったのです。

 結果として、ドミンゴは1999年1月をもって生産を終了し、スバルのコンパクトミニバンの系譜は途絶えることとなりました。

 生産終了から約26年。中古車市場における流通台数は激減していますが、それでもSNSなどでは「小回りが利いて7人も乗れるパッケージングは神」「状態の良い個体があれば手に入れたい」「自分でレストアしてでも乗りたい」といった熱烈なコメントが散見されます。

 また、RRレイアウトによる素直なハンドリングや、必要十分なパワーを使い切って走る感覚に対し、「運転する楽しみがしっかりあった」と回顧するオーナーの声も少なくありません。

 大型化が進む現代のミニバンとは対極にある、必要最小限のサイズで最大限の機能を追求したドミンゴ。その合理的な設計思想は、今の時代においてより一層の輝きを放っているのです。

【画像】超カッコイイ! これがスバル斬新「マイクロ・ミニバン」です!(35枚)

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Writer: くるまのニュース編集部

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