さらに進化した三菱「ランエボIX」は第3世代の集大成! シリーズ唯一の最強ワゴンも登場
シリーズ唯一のワゴン車も設定された
ランエボIXで忘れてはいけないのが、ランエボシリーズで唯一のワゴンモデルとなる「ランサーエボリューションIX ワゴン」が誕生したことです。

ランエボIXをベースに「ランサーワゴン」のボディサイドパネルやルーフパネルを流用。パワフルなエンジンパワーに適応できるようにリア周辺を重点的に補強してスペシャルワゴンに仕立てました。
ちなみにこの「ランエボIXワゴン」では、トランスミッションが6速MTか5速ATを選ぶこともできました。
ラゲッジスペースはベースとなったランサーワゴンより少ない530リッターとなっていますが、6:4分割可倒式リアシートや3分割式アンダーボックスなどを装備し、速さと実用性を両立させた意欲作です。
さらに2006年には、ランエボVIIIで好評だったスペシャルモデル「MR(Mitsubishi Racing)」がランエボIXにも登場します。
ベースのランエボIX自体の完成度も当然高いのですが、ランエボIX MRは、アイバッハ社製コイルスプリングを採用することで車高がフロント10mm、リア5mmほど下げられ、さらなる低重心化を図るなど細かな改良が施されました。
またエンジンには、チタンアルミ合金製タービンホイールとアルミ合金製コンプレッサーホイールを搭載したターボチャージャーを装着し、過給レスポンスをさらに改善。まさに熟成の極みとも呼べるモデルでした。
また、MRはランエボIXワゴンにも用意され、最強のステーションワゴン「ランエボIXワゴン MR」として限定生産されました。
販売台数は、ランエボIXが4723台、ランエボIXワゴンが2446台、ランエボIX MRが1452台、ランエボIXワゴン MRが401台を記録しています。
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第3世代の完成形であるランエボIXですが、中古車市場では値上がり傾向で、200万円から350万円前後となっています。
それもAYCやACDといった歴代のランエボで培われてきた先進の4WDシステムと、レスポンスとハイパワーを両立させたMIVECターボエンジンという、280馬力時代のプレミアム性を考えれば納得できるものだといえます。
Writer: くるまのニュースライター 金田ケイスケ
2000年代から新車専門誌・輸入車専門誌編集部を経て独立。専門誌のみならずファッション誌や一般誌、WEB媒体にも寄稿。
中古車専門誌時代の人脈から、車両ごとの人気動向やメンテナンス情報まで幅広く網羅。また現在ではクルマに限らずバイクやエンタメまで幅広いジャンルで活躍中。































