さらに進化した三菱「ランエボIX」は第3世代の集大成! シリーズ唯一の最強ワゴンも登場
WRC(世界ラリー選手権)への参戦目的で誕生した三菱「ランサーエボリューション」はハイパワースポーツセダンとして根強い人気を誇るモデルです。今回は、第3世代の完成系にしてさらなる進化を果たした「ランサーエボリューションIX」を紹介します。
「MIVEC」ターボエンジンで速さに磨きをかけた「ランエボIX」
セダンのボディにパワフルなターボエンジンを搭載し、WRC(世界ラリー選手権)で勝つためのマシンとして開発された三菱「ランサーエボリューション(ランエボ)」。
今回は、第3世代の完成系にして新たに「MIVEC」を搭載したことで大幅に進化した「ランサーエボリューションIX」について紹介します。
2000年に誕生した「ランサーセディア」をベースに第3世代へと移行したランエボですが、2001年の「ランエボVII」、2003年の「ランエボVIII」へと受け継がれたDNAは、2005年に登場した「ランエボIX」でさらなる進化と熟成を果たします。
ランエボIXの全長4490mm×全幅1770mm×全高1450mm(GSR)というボディサイズはランエボVIIIと一緒ですが、不評だったフロントマスク(別名ブーレイ顔)をやめて、当時、目覚ましい活躍を見せていたスーパー耐久レースの参戦マシンに似せたフロントマスクへと変更されました。
さらにエアダクトが新設されたフロントバンパーやディフューザー形状のリアバンパー、カーボン製中空大型リアスポイラーを採用。この結果、冷却性能や空力性能の向上も果たしています。
動力性能的にはランエボVIIIで採用されたスーパーAYC(アクティブヨーコントロール)やACD(アクティブセンターディファレンシャル)、ポーツABSなどは引き続き採用されており、第3世代の集大成らしい完成度の高さも魅力となっています。
ランエボIXの最大のトピックは、当時の「ミラージュ」に搭載された「MIVEC(可変バルブタイミング機構)」を、4G63型ターボエンジンに組み込んだことです。
このおかげで中低速域のパワーを犠牲にすることなく最大トルクが41.5kgmまでアップし、さらにチタンアルミ+マグネシウムターボチャージャーの採用でレスポンスもさらに向上しています。
もうひとつのトピックが、新グレードの追加です。装備を充実させた街乗りバージョンの「GSR」(6速MT)と競技車両ベースとなる「RS」(5速MT)は従来どおりですが、その中間グレードとして「GT」が追加されました。
このGTは、オートエアコンやキーレスエントリーといったGSRの快適装備と、ビルシュタイン製ダンパーやブレンボ製ブレーキなどを装備しつつ、軽量ボディと5速MT、ACD、リア機械式LSDといったRS譲りのパーツを組み合わせ、走行性能に磨きをかけています。
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