F1技術でFF車世界最速へ「シビックタイプR」限定モデル登場間近!? レースとホンダの繋がりとは
「ホンダにとって、レースはDNA」 浅木氏が語る理由とは
限定モデルの「シビックタイプR リミテッドエディション」も発売に向け準備が進んでいます。
ホンダは2020年2月20日に、シビックタイプR リミテッドエディションの専用サイトを公開しました。日本向けは限定200台です。
サンライトイエローII&ブラックの専用外装色と、BBS製20インチ鍛造ホイール、ブレンボ製フローティングタイプの2ピースディスクブレーキなど、仕様の一部を2020年2月20日時点で明らかにするも、その時点で「今春(2020年春)」とした詳しい仕様や販売方法については新型コロナウイルス感染症拡大の影響で、公表が大きく遅れていました。
本来であれば3月のF1開幕もあり、ホンダのレーシングスピリッツとタイプRがマーケティング戦略上、うまくリンクするはずだったに違いありません。
そうしたなか、6月19日にホンダの公式SNSで、鈴鹿サーキットをイメージとしてタイムアタックするシビックタイプR リミテッドエディションのティザー動画が流れました。
シビックタイプR リミテッドエディションの詳細は、もうじき明らかになります。
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タイプRと直結する話ではないかもしれませんが、今回、F1プレゼンテーションのなかで印象的なことがありました。
前出の浅木氏は自身のホンダ人生を振り返りながら、しみじみと「ホンダにとって、レースはDNA」と表現したのです。
若くしてF1第二期の立ち上げに関わり、その後、量産車では「オデッセイ」、さらに「N-BOX」を世に送り出し、再びF1の世界に戻ったという、浅木氏のホンダ人生。
こうした、究極のレースと、日常的に使われる量産車という、いわば両極端のクルマ開発に携われることで、ホンダのエンジニアは大きく育つのだと指摘します。
「F1をゼロからやって勝てた」という自信が、浅木氏のエンジニアとしての太い軸になっているのだと感じました。
ホンダは2020年4月から、本田技研工業(本社)と本田技術研究所(研究所)の体制が大きく変わり、量産車については本社と研究所の機能が完全に融合しました。
そしてF1については、HRD SAKURAがパワーユニット本体の開発などをおこない、研究所内の先進パワーユニット・エネルギー研究所がターボ・コンプレッサー開発や燃料開発をおこなう体制です。
F1のみならず、シビックタイプR リミテッドエディションに携わる各エンジニアも、ホンダエンジニアらしい幅広い経験と実績を持ちます。
シビックタイプR リミテッドエディションの走りに、ホンダのレーシングスピリッツが注入されていることを大いに期待したいと思います。
Writer: 桃田健史
ジャーナリスト。量産車の研究開発、自動車競技など、自動車産業界にこれまで約40年間かかわる。
IT、環境分野を含めて、世界各地で定常的に取材を続ける。
経済メディア、自動車系メディアでの各種連載、テレビやネットでの社会情勢についての解説、自動車レース番組の解説など。
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