1980年代のカクカクボディがカッコいい! 直線デザインがイカした車5選
近年のクルマの多くは、曲面を多用したデザインのボディですが、かつてはエッジの際立った直線基調なデザインのクルマが多く存在。そこで、1980年代に登場したカクカクしたボディがカッコいいモデルを、5車種ピックアップして紹介します。
シャープなラインは日本人好み!? カクカクがカッコ良かった昭和のクルマ
ファッションに流行があるようにクルマのデザインにも流行があり、近年は優れた空力特性や流麗なフォルムを実現するための、滑らかなラインを持つモデルが増えています。
一方で、1980年代にはエッジの効いたシャープなボディラインが好まれ、とくにスポーティなモデルほど直線基調なデザインを採用する傾向がありました。
そこで、カクカクしたデザインがカッコ良かった昭和のクルマを、5車種ピックアップして紹介します。
●三菱「スタリオン」
1982年に発売された三菱「スタリオン」は、1970年代後半にデビューしたスペシャルティカー「ギャランΛ(ラムダ)」の後継車でありながら、若者を中心に人気があった3ドアハッチバッククーペ「ランサーセレステ」の後継車でもありました。
北米市場を意識して、当時アメリカで流行していた直線基調のボディラインを持ち、ノーズには空力特性を向上させるリトラクタブルヘッドライトを装備。
トップグレードに搭載されていたエンジンは、ギャランΛと同じ2リッター直列4気筒ターボ「G63B型」でしたが、シャープな外装デザインによって、スペシャルティカーからスポーツカーへのイメージチェンジに成功しました。
1982年から1990年までの販売期間に、インタークーラー装着車、「シリウスDASH3×2」と名づけられた可変バルブ機構エンジン搭載車、輸出仕様と同じ2.6リッターターボエンジン搭載車などが追加ラインナップされ、なかでも最終型のブリスターフェンダーが装着された「GSR-VR」は、現在も北米で人気のあるモデルです。
●日産「パルサーEXA」
1978年に日産「チェリーF-II」の後継として発売されたFFのコンパクトハッチバック「パルサー」は、欧州市場をターゲットとした世界戦略車です。
そして、1982年に登場した2代目では、一転して北米市場を強く意識した「パルサーEXA」(輸出名:パルサーNX)が派生車として加わりました。
初代パルサーが3ドアハッチバッククーペだったのに対して、パルサーEXAは、当時人気が高かった3代目「シルビア」と同様に、短いルーフと切り立った角度のリアウインドウとトランクを持つ、直線基調なデザインの2ドアノッチバッククーペです。
また、デザイン上のアクセントとして、フロントノーズに開けられた小さなエアインテークとリトラクタブルヘッドライトが、スポーツコンパクトカーとしての個性を主張。
搭載されたパワーユニットは1.5リッター4気筒SOHC「E15E型」エンジンで、スポーティなセッティングのサスペンションによって、運動性能が高く評価されます。
1983年のマイナーチェンジでは国内初のドアミラーが装着され、パワフルなターボエンジン搭載モデルが追加されるなど、若者を中心に注目された1台でした。
●トヨタ「MR2」
トヨタ「MR2」は、1984年に国内自動車メーカー初の量産ミッドシップ・2シーターとして登場しました。
上級グレードは、コンパクトなボディに「カローラレビン/スプリンタートレノ」と同型の高回転型の1.6リッター直列4気筒DOHC「4G-GLEU型」エンジン(横置き専用)を搭載し、軽快な加速と高いコーナーリング性能で人気となります。
一方で、ミッドシップらしい速さを追求しすぎると、一般ドライバーには操縦性がシビアになってしまうことから、比較的マイルドなサスペンションセッティングを採用していました。
フロントフェイスにはリトラクタブルヘッドライトを配置し、シャープなラインが特徴的なデザインは、ミッドシップスポーツカーとして王道をいくもので、日本のみならず北米でも人気が高まります。
1986年のマイナーチェンジではアクセルレスポンスや出力特性に優れるスーパーチャージャー付きエンジン搭載車をラインナップ。
同時にサスペンションセッティングなどが最適化されたことにより、より速いコーナーリングも可能となり、スポーツカーのルックスに見合うスピードを手に入れました。
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