ホンダ営業マン激白! 新型フィット登場で旧型モデルはどこまで値引き可能に?
東京モーターショー2019でホンダは、新型フィットを世界初公開しました。発売を2020年2月とアナウンスするなど大きな注目を集めています。では、現在販売されている現行フィットを購入する場合ではどれほどの値引きが可能なのでしょうか。
新型フィットの発売延期は逆に好都合?
東京モーターショー2019の目玉のひとつは、ホンダから発表された新型「フィット」でした。コンパクトカー界の横綱ともいえるモデルがフルモデルチェンジするということで、多くの人の注目を集めました。
しかし、当初は東京モーターショーでの発表とほぼ同時期に発売されると噂されていましたが、電動パーキングブレーキの不具合などのトラブルがあり、現在では2020年2月の発売とアナウンスされています。
このイレギュラーな事態を、現行フィットを販売するホンダディーラーはどのように感じているのでしょうか。
今回、話を聞いたのは東京23区内にあるホンダの大型販売店の営業担当です。新型フィットについては「現時点では価格や燃費など詳細な情報は伝えられていない」と話したうえで、「2月発売となったのは販売店にとってはプラスな側面もある」といいます。
「現行モデルのフィットは10月末で生産終了となります。つまり、われわれ販売店はいまある在庫を売り切る必要があるわけですが、新型フィットの情報が出れば出るほど、当然現行モデルは売りづらくなります。今回、2020年2月延期されたことで、現行モデルを売り切るための時間ができた、と考えることができます。
10月末で生産を終了するとはいえ、現行モデルはまだ十分に在庫があります。フィットのような定番モデルは、現行モデルの評価も高く、あえてモデル末期の成熟したものを選ばれるお客さまも多いです。
東京モーターショー2019で新型フィットが発表されたからといってすぐに引き合いが少なくなるということはありません。そのため、実際には現行モデルの在庫が売れ残るという可能性はそれほど多くはないのですが、それでも販売現場からすれば、売り切るまでの時間的な余裕ができたのはありがたいというのが本音ではないでしょうか」(営業担当者)
※ ※ ※
現行フィットの抱えている在庫を売り切る必要があるということは、気になるのが値引きです。フィットのような価格の安いコンパクトカーはそれほど大きな値引きは見込めないものですが、実際にはどうなのでしょうか。
前出の営業担当者は、値引きについて次のように話します。
「どのモデルもそうですが、基本的には新型モデルを値引きして売ることはありません。とくにフィットのような利幅の少ないクルマだと、数千円単位の端数を丸めることが精一杯です。一方、現行フィットは当然値引きもしながら販売していくことになります」
一例として、1.3リッターのガソリンエンジンに、先進安全装備のHonda SENSINGを搭載した『13G・L Honda SENSING』という売れ筋のグレードを挙げてみます。
このグレードの車両本体価格は、168万4100円(消費税込)となっており、ナビパッケージやフロアマットなど最低限のオプションに、初期費用などを含めると、乗り出し価格は190万円から200万円程度です。
在庫状況などにもよりますが、現行モデルの場合は「20万円から25万円程度の値引きができる」と営業担当者はいいます。そのため、実質的には車両本体価格と同じくらいの170万円前後の乗り出し価格となります。
新型くそダサいから安く現行買ったほうがよさそう