日産 新型「シルフィ」日本導入ある? 中国市場で人気爆発の理由とは
中国市場で年間50万台近い販売台数を誇る日産「シルフィ」。日本ではパッとしない同車ですが、なぜ中国市場では人気モデルとなっているのでしょうか。
日本ではパッとしないが、中国で人気な理由とは
日産「シルフィ」といえば、かつてのブルーバードをルーツとし、日本でも販売されている小型のセダンです。国内市場ではお世辞にも売れているモデルではありませんが、日産にとって拡大しつつある中国市場を語るうえで欠かせないモデルだったのです。
そんな中国市場で爆発的に売れているシルフィの新型モデル(中国仕様)が日本で公開されました。日本仕様と比べて何が凄いのでしょうか。
シルフィは、2018年の中国市場で販売台数47万5696台を記録。この数字は、2019年4月に開催されて「上海モーターショー2019」で新型モデルが発表される前の先代モデルの台数です。
しかも、モデル末期という新車が売れにくい状況にも関わらず、2017年の40万5854台から18.6%も増加するほど、日産の中国市場には無くてはならないモデルといえます。
今回、公開された新型シルフィ(中国仕様)は、日産が開発する新しい電動駆動4輪制御技術体験会の際に展示されており、なぜ中国市場で人気なのか、について開発担当者が説明していました。
新型シルフィのボディサイズは全長4641mm×全幅1815mm×全高1450mmとなり、日本仕様の全長4615mm×全幅1760mm×全高1495mmと比べて一回り大きいサイズになっています。
今回は、新型シルフィの紹介が主題ではなく、日産が取り組む内外装の高品質化に関する説明のために参考として展示されていました。
実際に国内で市販されている日産車と比べると、細かな部分で質感が向上していることがわかります。主な改良点について、開発担当者は次のように話します。
「いままで日産車は内外装の質が低いといわれていましたが、それらを払拭するためにも、『人を科学し、感性に訴える機能、形状の作り込み』をテーマに、車両の機能・形を定量的に結び付けて設計し、お客さまの期待を上回る高品質感を提供できるように開発に力を入れました。
具体的には、ボンネットとボディの隙間を均等にして見栄えを良くする工夫や、ドアハンドルの握り心地や操作性を同社SUVの『エクストレイル』よりこだわっています
また、ドアの開閉音の乗り込む瞬間から乗り込んだ後の車内空間で高品質感を意識して開発しており、メッキパーツやブラックの加飾パネルを各所にあしらっているほか、エアコンパネルスイッチの操作感など頻繁に触る部分や目に見える部分の質感は凄く向上したと思います」
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実際に中国市場で、新型シルフィを購入したユーザーには若年層も多いといい、先代モデルよりも向上した質感が好評のようです。
新型シルフィの価格は、日本円に換算して約150万円から設定されており装備差などはあるものの、各部品の品質に差はないといいます。なお、発売後では月間2万台ほどを販売するほど好調だといいます。
日本市場への導入について、前出の担当者は次のように話します。
「日本へ導入を要望される声は聞きますが、日本ではセダンモデルの需要はあまり多くありません。そのため、中国仕様を日本仕様に変更するコストなどを考えると、難しいのでは無いでしょうか」
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