コンセプトは悪くないのに残念な結果に 売れなかった軽自動車5選
ホンダとスズキの個性的な2台も残念な結果に
●ホンダ「Z」
1998年に登場した2代目「Z」は、360cc時代の軽スポーティカー市場を牽引した初代Zの名前を引き継ぐも、コンセプトはまったく異なるSUVでした。
特徴的だったのはパワートレインで、エンジンを縦置きに配置したミッドシップレイアウトとし、ビスカスカップリングを用いたセンターデフを備えた4WDシステムを採用。
通常は後輪駆動で走行し、発進・加速時や、雨、雪、坂道、悪路など路面状況に応じて前輪にもトルクを伝達することで操縦安定性、制動性能を向上させるというスタンバイ式の4WDでした。
また、パワートレインが床下に搭載されていることから、プラットフォームは「UM-4」(Under floor Midship 4WD )と名付けられていました。
15インチの大径タイヤと高めの車高からひと目でSUVとわかりますが、価格は114万8000円(消費税含まず)からと軽自動車としては高額だったことや、3ドアのみの構成で使い勝手が良くなかったために販売は低迷。2002年には生産を終了しました。
同時期に販売していた三菱「パジェロミニ」やスズキ「ジムニー」は、定石どおりの4WDということで万人からの人気が高く、Zの独創的な部分が裏目に出てしまったということでしょう。
●スズキ「ツイン」
2003年に登場したスズキ「ツイン」は、その名のとおり乗車定員2人の軽自動車クーペですが、短くて丸いデザインのボディが最大の特徴でした。
全長2735mm×全幅1475mm、ホイールベース1800mmというサイズにより、最小回転半径は3.6mで、狭い道や駐車場でも車体の大きさを気にする必要は皆無でした。
搭載されたエンジンは、当時、多くのスズキの軽自動車に搭載されていた660cc3気筒で、最高出力は44馬力ながら、車重560kg(ガソリン「A」・MT車)の軽量ボディとあって、ストレスなく走らせることが可能でした。
また、最大出力5kWのモーターをエンジンとトランスミッションの間に搭載してエンジンをアシストする、軽自動車初の市販ハイブリッド車もラインナップ。
駆動用バッテリーはニッケル水素やリチウムイオンではなくバイク用鉛バッテリーを改良し、12Vバッテリー8個を直列にしたユニットを、ふたつ直列とすることで合計192Vとしたものをリアに搭載。
価格はベーシックなガソリンエンジン車のグレード「A」(MT車)は49万円(消費税含まず、以下同様)と安価でしたが、ハイブリッド車は129万円からとかなり高額でした。
ドイツのスマートによって確立されたシティコミューターとしてのマイクロカーでしたが、もともとコンパクトな軽自動車の場合は「大は小を兼ねる」という意識が強かったのか、ツインの販売は低迷。
特徴的なデザインも賛否両論あり、2005年に販売終了となりました。
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軽自動車でも独創的な仕組みや遊び心、特徴的なデザインを持ったモデルは過去に多く登場しましたが、商業的に成功したものは少ないのが実情です。
しかし、どの軽自動車もトールワゴンばかりでは、選択肢が狭まってしまいます。各メーカーには新しい発想の新型車を開発してほしいところですが、グローバルに販売できないこともあって、なかなか難しいところです。
R1やレックスほど限りなく登録車に近い軽は無いだろ
必ずしも4気筒がスムーズとは限らないが開発陣の意気込みが感じられる車だと思うね、所有する価値観は販売台数などでは計り知れない深い思い入れがある
バカみたいに肥大しつづけた軽とは名ばかりの車から昔の軽に乗り換えたらどれだけ軽く運転しやすいかが分かるのだろうがブランドや販売台数が車の価値だと思っている乗り手には到底解らん現実なんだろ
よくもあんな背高な軽が安定傾斜角度をパスしたもんだと思うし?