これが本命モデル!? 新型マツダ3の新エンジン仕様は”感動レベル”の走りの良さ
感動さえ覚えるスカイアクティブXのフィーリング
今回はまず、6速AT車から試乗しました。エンジンを始動すると、サウンドそのものに大きな特徴があるわけではありません。しかし、最近のエンジンにしては気持ちよく目覚める感覚があるな、と思えるのは事実です。
そしてシフトレバーを「D」に入れて走り出すと、その瞬間から大きな感動に包まれます。端的にいって、これまでに感じたことのない、まさに未体験の感覚が始まったのです。
アクセルを踏み込んでいくと、まず感動するのはエンジンの回転が非常に滑らかに感じることです。加えて4気筒のエンジンとしては異様なまでに静粛性が高く、余分なノイズは一切カットされているのでは、と思えるほど。
なぜならば、スカイアクティブXのユニットはボンネットの中でカプセル化されており、徹底した遮音がなされているからです。
このように徹底的な遮音がされていると、エンジンが滑らかに回転し、力が湧き上がってくる感じがだけが伝わってくるため、より一層上質なエンジンだという印象を受けます。
そうしてさらにアクセルを踏み続けると、3000回転を超えたあたりから驚きの伸びの良さが伝わります。
最近の同クラスに搭載される直噴エンジンの場合、ターボ化されたものも多く、ガソリンエンジンであっても高回転にいくほどに回転が鈍って詰まる感じを受けるのですが、スカイアクティブXはそれらとは対照的な、じつに爽快で伸びやかな回転を伴うエンジンになっているのです。
そして回転が上がるにつれて伸びが増すとともにエンジンの力も湧き上がり、加速そのものが実に気持ちよく感じられます。
マツダ3は、すべてのモデルで非常になめらかな走り出しの感覚がある上に、乗り心地も同クラスのなかで群を抜いており、なおかつ走行時の静粛性も高いという非常に完成度の高い走りを持っています。
それだけに、このスカイアクティブXとの組み合わせはまさに最高の相性といえるもので、このクルマをさらにワンランク上の、上質なモデルに感じさせる要素となっています。
しかし、それでも完璧なわけではありません。最初は回転の滑らかさと静粛性の高さに驚かされますが、慣れてくるとエンジンの回転が低いところでは、微妙にトルク感が薄いように感じてくるのも事実です。
おそらく回転が高まるにつれて伸びが良くなり力を感じる特性に加え、組み合わされる6速ATのギヤ比の関係などが影響しているのでしょう。
そして、低回転でややトルクの細さを感じつつも、そこから回転が伸びるにつれて気持ちよさが増すために、ついついエンジンを回しがちになります。
対して、最近の高回転まで回らない直噴ターボエンジンなどの場合は逆に、低回転でトルクが太いので最初から力強さを感じるクルマも多いです。
マツダ3のエンジン特性は、世の主流といえる直噴ターボエンジンやクリーンディーゼルエンジンとは対極にある感じすらあります。
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