なぜスバルは青色多い? シビックタイプRは白など車によって定番色がある理由

ホンダの「タイプR」はチャンピオンシップホワイトで統一

 長い時間が経過しても、シリーズを通し一貫して同じ色がイメージカラーというパターンがあります。それはホンダの「タイプR」シリーズです。

チャンピオンシップホワイトを初採用したホンダ「NSX タイプR」

 最初に登場したのは、1992年の「NSX タイプR」でした。その後、1995年に「インテグラ タイプR」、1997年に「シビック タイプR」、そして海外では1997年に「アコード タイプR」も発売されていますが、すべてイメージカラーは「チャンピオンシップホワイト」という白に統一されています。四半世紀以上続いているのだから驚きです。

 この白もタイプRの専用色で、現行型のシビックでは、タイプRの白いボディカラーは「チャンピオンシップホワイト」ですが、標準車の白は「ホワイトーキッド・パール」という別の色が設定されているほどこだわりがあります。

 なお、日本では現行型シビック タイプR購入者のうち、約7割がチャンピオンシップホワイトを選んでいるそうです。

 タイプRのチャンピオンシップホワイトもモータースポーツにルーツがあり、「1965年にホンダがF1で初優勝したマシン(RA272)を彷彿させる色として設定しています」とホンダ広報部はいいます。

 ちなみにホンダF1が白に塗られていた理由は、当時の国際格式のレースでは国籍を示すナショナルカラーが国ごとに指定されており、日本は国旗の「日の丸」をモチーフとした「白地に赤」だったからです。

 イギリスのクルマは緑、ドイツはメルセデス・ベンツやアウディのシルバー、そしてイタリアは赤というイメージなのも、その時代のナショナルカラーの名残りです。

※ ※ ※

 スポーティモデルのイメージカラーはモータースポーツと密接な関係があるのです。それは競技車両の高性能イメージを、市販車のイメージ向上に役立てるのに最適な手法という狙いがあり、ファンを獲得するのに一役買っているのは間違いないでしょう。

【了】

ホンダ「タイプR」のチャンピオンシップホワイトはどんな色?画像でチェック(23枚)

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Writer: 工藤貴宏

1976年長野県生まれ。自動車雑誌編集部や編集プロダクションを経てフリーの自動車ライターとして独立。新車紹介、使い勝手やバイヤーズガイドを中心に雑誌やWEBに寄稿している。執筆で心掛けているのは「そのクルマは誰を幸せにするのか?」だ。現在の愛車はマツダ CX-60/ホンダ S660。

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