日産「新型“7人乗り”GTカー」誕生! “三種の神器”搭載で「後席も酔わない」フラットな走りを実現! 強豪「アルファード」にリベンジ挑む“最上級”グランドツアラー「新型エルグランド」のリアルな評価とは!
ライバルの台頭とその後の長い沈黙により、市場での立ち位置が大きく変化した日産「エルグランド」が、16年ぶりのフルモデルチェンジを実施しました。自動車研究家 山本シンヤ氏が実車の試乗や開発者への取材を通じて検証した、新型エルグランドの思想と走りの真髄についてじっくり紐解いていきます。
“三種の神器”搭載で「後席も酔わない」フラットな走りを実現!
新型エルグランドは、今まで以上に静粛性にもこだわっています。
車体各部に遮音材や吸音材を最適配置したほか、フロントガラス、フロントドア、リアドア、リアクォーターガラスに至るまで高遮音ガラスを採用。
さらに、エンジン透過音とロードノイズの双方向周波数に対して逆位相音を発する「新世代アクティブ・ノイズ・コントロール(ANC)」を導入しています。
その静音効果はスマートフォンの音量バー“3段分”に相当するそうです。

そんな新型エルグランドで一般道から高速道路、そしてワインディングと様々な道を走って検証してきました。
走り出しのフィールはEV(電気自動車)そのものです。
徹底した遮音設計とANCの合わせ技により、車内は驚くほど静まり返っています。
EVモードは想像しているより粘る印象で、そこから1.5リッターの発電エンジンが始動しても、その存在は遠くでかすかに唸る程度で、3気筒特有の粗さは綺麗に封じ込められています。
エンジンサウンドも比較的低回転かつ低音で聞こえてくるため、3気筒特有のデメリットはほぼ感じません。
この静寂空間があるからこそ、オプション設定される「BOSEプレミアムサウンドシステム」の22スピーカーが極上の音響体験をもたらしてくれます。発売後、受注における装着率の高さも大いに納得できます。
最大のハイライトは、三種の神器をフル活用したフットワークです。
加減速時には前後モーターのトルク配分で車体のピッチングやノーズダイブを抑制します。停止直前には「スムースストップ」が働き、誰でもスッと滑らかに停車させることが可能です。
コーナリング性能は、ミニバンを忘れるレベルといっていいでしょう。
ステアリングを切り込んだ瞬間、後輪の駆動トルク配分と内輪ブレーキ制御が素早く介入し、ノーズがすっとインを向き、そこからも大柄なミニバンにありがちな「前輪だけで無理やり曲げていく感覚」や「強いアンダーステア」は皆無です。
旋回中も4輪のダンパー減衰力制御によってロールが抑えられているだけでなく、車体姿勢自体が極めて安定しているので、4つのタイヤで曲がっているのが誰にでも解るはずです。
その結果、ドライバーは最小限の舵角で思い通りのラインを気負うことなくトレースできるのは言わずもがな、目線がぶれないので後席の乗員も左右に頭を揺さぶられず、クルマ酔いしにくい仕上がりといえるでしょう。
要するに、意のままの走りは、単に速く走ることやドライバーのためだけでなく、同乗者をも快適にしてくれるのです。
乗り心地は、基本素性の底上げや統合制御、ゼログラビティシートに加えて、235/60R18と過度な大径・低偏平にしなかったタイヤの採用も功を奏し、路面からの初期入力が非常に優しいです。
路面状況によっては大入力時にサスペンション取り付け部へ「ドンドン」と重めの振動が響く場面もありますが、全体としては極めて優しい快適性といえます。


















































































