1.5Lエンジンで“374馬力”発揮!「低くワイド」な超軽量ボディ&“画期的ドア”がカッコいい! 2000万円超え「4人乗り」4WDスポーツカー「BMW i8」に大注目!
BMWはかつて、システム出力374PSに達するいっぽうで環境にも配慮した高性能スポーツカーを販売していました。オープンモデルも設定した「i8」について紹介します。
1.5Lエンジンで“374馬力”発揮!
低くワイドなボディに、上へ跳ね上がるフレームレスのシザーズドア。それでいて搭載するエンジンは、コンパクトカー並みの1.5リッター直列3気筒……そんな組み合わせのスポーツカーが、BMW「i8(アイ・エイト)」でした。
i8はエンジンと電気モーターを組み合わせたプラグインハイブリッド・スポーツカーです。
日本では2014年9月に発売され、当初のシステム最高出力は362PSでした。2018年の改良後には374PSへ高められ、2020年に生産を終えています。
販売面では、2015年に世界で5456台を販売し、BMWによると他メーカーのハイブリッド・スポーツカー全体の合計を上回ったとしていいます。
日本では、お笑いコンビ「平成ノブシコブシ」の吉村崇さんがi8を愛車として所有していたことで覚えている人もいるでしょう。
そんなi8は、2013年9月のフランクフルトモーターショーで市販モデルが世界初公開されました。
2018年4月には改良を受け、同時にオープンモデルの「i8ロードスター」がラインアップに加わっています。
改良後のクーペのボディサイズは、全長4690mm×全幅1940mm×全高1300mm、ホイールベース2800mmで、車両重量は1590kg。乗車定員は4人です。ロードスターは全高1290mm、車両重量1650kgでした。

車体は「LifeDrive(ライフドライブ)」構造と呼ばれ、パワートレインを収めるアルミ製のドライブモジュールと、乗員が乗る基本骨格となるCFRP(炭素繊維強化プラスチック)製のライフモジュールで構成されます。
CFRPをボディの基本骨格に採用したのは、BEV(バッテリー式電気自動車)の「i3(アイ・スリー)」とともに量産車として初めて。CFRPはスチールより50%、アルミより30%軽量で、バッテリーによる重量増を相殺し、低重心化にも貢献しています。
パワートレインは、1.5リッター直列3気筒ツインパワー・ターボ・エンジンが最高出力231PS・最大トルク320Nm、電気モーターが最高出力143PS・最大トルク250Nmを発生します。
エンジンは後輪を、電気モーターは前輪を駆動する4輪駆動で、重量配分は50対50。改良時にはリチウムイオンバッテリーの容量を13Ah拡大し、33Ahとしていました。
ロードスターは2人乗りで、電動開閉式ソフト・トップを採用。時速50km/h以下なら走行中でも開閉でき、動作は約15秒で完了します。屋根の収納エリア下には、約100リットルの収納スペースも確保されていました。
クーペの0-100km/h加速は4.4秒、ロードスターは4.6秒で、最高速度はいずれも250km/hです。モーターだけで走ることもでき、スポーツカーでありながらコンパクトカー並みの燃費性能と低排出ガスを両立していました。
2018年4月の販売開始時価格はクーペが2093万円、ロードスターが2231万円です。2019年9月には最後の限定車、アルティメット・ソフィスト・エディションが全世界200台の先着販売で登場しました。
限定車の価格はクーペが2312万円、ロードスターが2453万円です。そして2020年6月、最後の18台がドイツのライプツィヒ工場を後にしました。
約6年間の生産台数は約2万500台で、BMWはi8を世界で最も成功した電動ドライブのスポーツカーと位置づけています。
BMWは2020年3月、i8が発売から約6年で製品ライフサイクルを終えると説明しましたが、それ以上の具体的な理由には触れていません。
ここからは筆者(佐藤亨)の推測ですが、CFRPを用いた手の込んだ造りと2000万円を超える価格は、販売台数を大きく伸ばしにくい要素だったのではないでしょうか。
※ ※ ※
現在のBMWのラインアップに、i8の名を継ぐモデルはありません。
2000万円を超える価格と、1.5リッター3気筒のプラグインハイブリッドという成り立ちを振り返ると、電動化が広がった現在から見て、登場が早すぎた1台だったのかもしれません。
Writer: 佐藤 亨
自動車・交通分野を専門とするフリーライター。自動車系Webメディア編集部での長年の経験と豊富な知識を生かし、幅広いテーマをわかりやすく記事化する。趣味は全国各地のグルメ巡りと、猫を愛でること。




























