ダイハツ「コペン」まもなく生産終了へ! 唯一無二の「軽オープンスポーツカー」なぜ20年以上も愛されたのか?
2026年8月に生産終了を迎えるダイハツ「コペン」。24年にわたり唯一無二の軽オープンスポーツとして愛され続けた理由と、その魅力を改めて解説します。
「コペン」まもなく生産終了へ!
気軽にオープンを楽しめるとあって、存在感を発揮してきたダイハツ「コペン」。今では貴重な軽オープンスポーツカーですが、2026年8月で生産終了することになりました。
独自の世界観を持ち、新車でオープンエアを楽しめる存在だっただけに残念ですが、コペンはなぜ20年以上もの間、多くのファンに愛され続けてきたのでしょうか。
初代モデルが登場したのは2002年。丸目ヘッドライトと曲線美あふれるボディラインが印象的な、クラシカルなデザインで誕生しました。
見た目の可愛らしさとは裏腹に、走りの作り込みは本格的。駆動方式はFF(前輪駆動)で、パワフルな660ccターボエンジンを搭載し、トランスミッションは5速MTとスーパーアクティブシフト付き4速ATが選べるという、かなりスポーティなモデルでした。
さらに話題となったのが、ボタンひとつで屋根を開閉できる電動格納式メタルルーフ「アクティブトップ」の採用です。後には軽量化を図った手動着脱式ルーフの「ディタッチャブルトップ」も追加されるなど、オープンカーとしての選択肢を広げました。

2代目となる現行モデルへ進化したのは2014年。「ターボ搭載の軽オープン」というコンセプトを継承しつつ、トランスミッションは5速MTのほか、新たにCVT(7速デジスピードモード付)を設定し、現代風のデザインへと一新されました。
最大の特徴は、新開発された骨格「D-frame(ディーフローム)」の採用です。ボディ剛性を大幅に高めたことで、ドアを除く外装の大部分を樹脂化することに成功。これにより、購入後でもユーザーが好みに応じて外装パーツを着せ替えられるサービス「Dress Formation」を実現しています。
また、デザインや仕様の違いによって「ローブ」「エクスプレイ」「セロ」といった異なる世界観のバリエーションを展開。2019年には、走行性能を高めた最上級モデル「GRスポーツ」も追加されました。このGRスポーツはトヨタのディーラーでも販売され、幅広い層から人気を集めています。
そんなコペンが愛された理由は、やはりオープンカーであることでしょう。ネット上では、「このクルマに全部を求めるな、オープンをただ楽しむためのクルマ」や、「オープンならではの開放感が気持ちいい」、「初代より進化したシャシで長距離もいけます」といった声があり、気軽なオープンカーとして支持されていることがわかります。
加えて、軽自動車だからこその「維持費の安さ(手軽さ)」や、購入後もデザインを楽しめる着せ替え構造(Dress Formation)など、所有する歓びを高めたパッケージも、長年ファンを魅了し続けた大きな要因といえます。
なかには「積載性には限りがある」といった声もありますが、2シーターオープンであれば仕方のないところ。それ以上に軽自動車という優れた経済性を備え、電動オープンでシートヒーターも標準、希少な5速MTも選択可能な点を考えれば、「趣味性の強いクルマをよく軽自動車という制約のなかで実現したな」と感心せざるを得ません。
またインテリアについても、軽自動車としてのバランスを取りながら機能的な仕上がりです。一方で、GRスポーツは専用RECARO社製シートやMOMO社製ステアリングホイールなど、走りや質感にこだわった本格的な装備が与えられています。
数あるバリエーションのなかでも「セロ」は、初代をオマージュした丸目のヘッドライト&テールライトを採用しており、トレンドに左右されないタイムレスなデザインで根強い人気を誇ります。
また、パワートレインの選択肢が豊富な点もコペンの魅力です。ダイレクトな操作感で小排気量ターボのパワーをフルに引き出す5速MTはもちろん魅力的ですが、普段使いで気負わず開放感を味わえるCVTモデルも捨てがたいところ。
イージードライブで気軽にオープンエアを楽しめる軽快さも、コペンのキャラクターにとてもよくマッチしているといえるでしょう。
※ ※ ※
軽自動車という限られた枠組みのなかで、誕生から24年にわたって「オープンカーを日常で楽しむ」という夢を与え続けてくれたコペン。
まもなくその歴史に幕を下ろすのは寂しい限りですが、同車が残した功績と唯一無二の存在感は、これからも色褪せることはなさそうです。
Writer: くるまのニュースライター 金田ケイスケ
2000年代から新車専門誌・輸入車専門誌編集部を経て独立。専門誌のみならずファッション誌や一般誌、WEB媒体にも寄稿。
中古車専門誌時代の人脈から、車両ごとの人気動向やメンテナンス情報まで幅広く網羅。また現在ではクルマに限らずバイクやエンタメまで幅広いジャンルで活躍中。


































