NEXCOブチギレ!「悪質事業者」を“社名公表” 「告発も考えます!」 何百回も違反し指導も“完全フル無視”… なかには「3年で243回違反」した業者も? 車限違反“常習犯”事業者へ是正指導

NEXCO西日本および日本高速道路保有・債務返済機構(高速道路機構)は、高速道路における「車両制限令」の違反を繰り返した事業者名と是正指導の内容を公表しました。

「3年で243回」違反 是正指導も複数回 それでもやめず

 NEXCO西日本および日本高速道路保有・債務返済機構(高速道路機構)は2026年5月8日、高速道路における「車両制限令」の違反を繰り返した事業者名と是正指導の内容を公表しました。
 
 再三にわたる指導にもかかわらず違反を続ける悪質な事業者も含まれていますが、いったいどのような実態なのでしょうか。

 車両制限令(車限令)とは、道路法に基づき1962年2月に施行された政令で、道路を通行できるクルマの大きさや重さに関する「一般的制限値」を定めたものです。

 具体的には、クルマの大きさが長さ12m、幅2.5m、高さ3.8m(高さ指定道路では4.1m)まで、総重量は20t(高速自動車国道または指定道路では25t)まで、軸重は10tまでなどと、明確な数値が規定されています。

 道路は一定の構造基準に基づいて建設されています。このため、基準を超えるクルマが通行すると、物理的に通過できないだけでなく、道路本体の損壊や周囲の交通・構造物への衝突を引き起こす恐れがあります。

 とりわけ重量超過の問題は深刻です。構造基準を大幅に上回る負荷がかかると、舗装の急激な劣化や床版の損傷など、道路構造物に深刻な故障をもたらします。

 さらに重量増加によって走行安定性が著しく低下し、横転や転覆といった大事故に発展する危険性も高まります。

 そうした事故が発生すれば通行止めを余儀なくされ、道路ネットワークの寸断や周辺車両への大幅な時間的損失を招くことになります。

 国の試算によれば、道路の劣化の9割は、全体のわずか0.3%にすぎない重量超過車両によって引き起こされているといいます。

 高度成長期に急速に整備された道路インフラの老朽化が顕著となるなか、重量オーバー車がさらなるダメージを加えている状況です。

 一方で、橋桁やトンネル掘削機、大型変圧器、鉄道車両の輸送など、一般的制限値を超えざるを得ないケースも存在します。

 この場合は「特殊車両(特車)」として扱われ、運行経路や時間、車両の詳細などの書類を提出し、「特殊車両通行許可(特車通行許可)」を取得することで、はじめて特例として通行が認められます。

 許可証の携帯や計画ルートの厳守は当然のこと、条件によってはグリーンの誘導灯を装備した誘導車の伴走も求められます。

 しかし、オンライン申請が可能になり手続きが簡易化されたにもかかわらず、無許可や不正な走行は依然としてなくなっていません。

重量物をはこぶ車両のイメージ(画像:2024年に京都の国道を「47t」オーバーして事故を起こした違反車両/国土交通省。)
重量物をはこぶ車両のイメージ(画像:2024年に京都の国道を「47t」オーバーして事故を起こした違反車両/国土交通省。)

 今回、NEXCOと高速道路機構が公表した2026年5月1日時点での最新のリストには、18の事業者名が掲載されています。

 なかでも埼玉県秩父市の事業者Kは、2022年に6件、2023年に7件(うち2件は同日)、2024年に4件、2025年に6件と、4年間で計23件もの是正指導を受けています。

 2025年中も常に名指しで指摘されていたにもかかわらず、同年10月と12月にも違反を重ね、再度是正指導の対象となりました。

 また、千葉県長生郡の事業者Sは3年間で10回の是正指導を受けており、こちらも2025年中に名指しで指摘されていたなか、2026年2月20日に、再び是正指導されています。なお、この指導の背景にある車限違反は累積243回に達しています。

 同様に、千葉県茂原市の事業者Sも3年で7回の是正指導、累積190回の違反が記録されており、法令を遵守する姿勢はうかがえません。公表された事業者のほとんどが、過去にも繰り返し指導を受けた“常習犯”であることがわかります。

 NEXCOは、「道路の構造の保全および交通の危険防止のため、引き続き高速道路機構および各高速道路会社と連携し、高速道路における道路法(車両制限令)違反者に対する指導取締りを実施するとともに、悪質な違反者に対しては告発等も視野に入れた関係機関への情報提供をおこなってまいります」と、何度も繰り返す違反者に対しては、怒りをこめて「悪質」と表現し、厳しい姿勢を示しています。

※ ※ ※

 違反車両への取り締まりとして、NEXCO各社や各道路管理者は「車両制限令等違反車両取締隊(車限隊)」を配置しています。車限隊はサイズや重量の超過が疑われるクルマを現場で確認し、違反が認められれば即座に「措置命令書」を交付します。

 措置命令書の内容は、安全な場所への移動と停車、積荷の軽減にとどまらず、危険と判断された場合には「ただちに高速道路を退出し、許可が下りるまで停車すること」という通行中止命令が下されることもあります。

 なお、特殊車両通行許可の制度や申請方法については、各道路管理者やNEXCO各社の公式サイトで詳細が案内されています。大型資材の輸送を行う事業者は、事前に制度の内容を十分に確認し、適切な手続きを経たうえで通行することが求められます。

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Writer: くるまのニュース編集部

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