新車たった約94万円! 日産の新型「めちゃ小さい3列シート車」に大注目! 全長4m切り&5速MT設定でキビキビ走る! 魅力的パッケージの日産「新型グラバイト」インドモデルとは
日産が2026年2月に発表したインド向けコンパクトSUVのニューモデル「グラバイト」の魅力を紹介します。
お求め安い「3列シートSUV」はアライアンスの兄弟車
日産自動車が、2026年2月にインドで発表したコンパクトSUV「Gravite(グラバイト)」は、小さいながらも3列シートを備え、利便性の高いモデルに仕上げられています。
しかも価格は、5万6500インドルピー(約94万円・2026年5月中旬のレート)からという安さ。一体どんなクルマなのでしょうか。
新投入となるグラバイトは、現地のニーズを踏まえた日産のインド事業の新章を切り拓く役割を担った重要なモデルと位置付けられています。
既にインドでは、同等サイズの2列シートのコンパクトSUV「マグナイト」を、2020年より展開。エントリー価格も同等で、守備範囲が近いように思えますが、グラバイトの最大の強みは、3列シート車であることです。
以前、日系自動車メーカーの技術者に聞いたインド事情によれば、現地では家族揃って実家によく帰省するそう。そのため、クルマは人も荷物で満載なことが多いとのこと。つまり沢山の人を乗せられるのは、大きな武器となるわけです。
そのボディサイズは、全長3987mm×全幅1734mm×全高1643mmとコンパクト。日本車だと同じインド生産のスズキ「フロンクス」が近いサイズ感となります。
もちろんグラバイトは3列シート車なので、ちょっと背が高くなっており、SUVというよりはクロスオーバーワゴンというべきかもしれません。

エクステリアはSUVらしい力強さを強調したもので、ピアノブラックのハニカム形状フロントグリルに加え、フロントバンパーには、カンガルーバンパーとアンダーガードを模したシルバーのアクセントが加えられ、パワフルな走りを予感させます。
さらにボディ周囲には、SUVらしいブラックモールを配置。リアスタイルにもバンパー周辺にも、フロント同様のシルバーアクセントを採用しています。
前後ライト及びフォグランプがLEDライトになるのもポイント。また未舗装路の多い現地の道路事情に合わせ、最低地上高も182mmを確保しています。
インテリアは、シンプルだけど洒落っ気のある空間に。ホワイト基調のダッシュボードに、ホワイトとブルーの2トーンによるスエードとレザレットのコンビシートを装着した仕様も。
ダッシュボードは実用的なデザインですが、デジタルメーターパネルとタッチスクリーンなど現代的な機能を備えています。
安全装備では、先進的なものこそありませんが、前後パーキングセンサー、サイドカーテンタイプを含む6エアバックシステム、ABS、ヒルスタートアシスト(HSA)、トランクションコントロールシステム(TCS)、エレクトリックスタビリティコントロール(ESC)などの30個以上の機能を標準化。
快適装備では、エアコンの冷気が後方までしっかりと届く吹き出し口の設定に加え、グローブボックスやセンターコンソールボックス内にも冷気が導入でき、飲み物を冷たい状態に保つこともできる工夫も。
さらに夜間など周囲が暗い場所でクルマから降りるときに、周囲を照らす「フレンドリーライティング作動」が可能なLEDヘッドランプ、クルマに近づくと自動でロックを解除する「接近時アンロック機能」、降車後にクルマから離れると自動でロックをする「降車時オートロック機能」、スマートフォンのワイヤレス充電などの現代的な機能もグレードにより装備されています。
限られた室内空間を最大限活用した3列シートは、2列目のダイブダウン機能に加え、3列目を着脱式とすることで、乗員と荷物を効率よく積載できるように工夫。
ラゲッジスペースは、3列目シートを外した5人乗りレイアウトだと625L、7人乗り時でも84Lを確保するなど使い勝手は良さそう。
パワートレインは、自然吸気仕様の1リッター直列3気筒エンジンは、最高出力72ps(58kW)/6250rpm、最大トルク96Nm/3400~3600rpmという平凡なスペックですが、車両重量が約990kgと軽量なこと。
トランスミッションは5速MTか5速AMTとなるので、最適なギアを選択すれば、想像よりも走りは良さそうです。またCNG(天然ガス)対応仕様も用意されるのは、インドらしい計らいでしょう。
標準グレードの価格は、56万5000ルピーから84万9000ルピー(約94万円~約141万円)で、豪華装備となる導入記念車「ローンチエディション」が用意され、こちらは83万5500ルピーから89万3500ルピー(約139万円~約148万円)となります。
スズキのベーシックな5ドアワゴン「Eeco(イーコ)」が、52万900ルピーからと考えると、なかなかバリューがある存在のようです。
イマドキな新型SUVでありながら安価な価格を実現できた秘密は、日産が持つアライアンスにあります。
実は日産グラバイトは、2019年に投入され、インドで生産されるコンパクトSUV ルノー「トライバー」の姉妹車で、2025年に投入された大幅改良型をベースに日産仕様に改めたものなのです。
もちろん、コストがかかるライトを始め、基本的なフォルムやパーツデザインに共通点が多いものの、フロントマスクやリアバンパーなどを専用化。
インテリアでは、アクセントやシート表皮などだけでなく、タッチスクリーンの仕様も専用化するなど変更点もあります。
ただ走行性能に関する言及がないので、基本的にはトライバーと同等とみて良いかもしれません。
ちなみに、トライバーとマグナイトの価格帯は同等となっており、インドの同じ工場で製造されています。
そんなインド市場を中心に展開されるグラバイト。ルノー風味の小さなSUVなら、日本でもちょっと乗ってみたいという人もいるかもしれませんね。
Writer: 大音安弘(自動車ライター)
1980年生まれ。埼玉県出身。クルマ好きが高じて、エンジニアから自動車雑誌編集者へ。その後、フリーランスになり、現在は自動車雑誌やウェブを中心に活動中。主な活動媒体に『ナビカーズ』『オートカーデジタル』『オープナーズ』『日経トレンディネット』など。歴代の愛車は全てMT車という大のMT好き。



































