ジェイテクト、ドローン制御の革新と「音のAR」での価値提案! Woven Cityでの取り組みとは
Woven Cityの新開発拠点「Inventor Garage」の稼働に伴いトヨタとウーブン・バイ・トヨタは、「Kakezan 2026」を開催しました。本記事では、このイベントに出展したジェイテクトのドローン制御システムと音のAR技術について、現地の取材をもとに解説します。
ジェイテクトがウーブン・シティで実証 ドローン制御と音のAR技術を公開
Toyota Woven Cityにおいて、東富士工場を改装した新たな開発拠点「Inventor Garage」が稼働を開始します。
これに合わせて開催された「Kakezan 2026」では、参画企業による多様な技術実証が公開されました。
本記事では、自動車部品の開発で培った知見を応用し、社会課題の解決に取り組むジェイテクトの展示内容について解説します。
Toyota Woven Cityは、昨年9月に実証が始まったPhase 1エリアに加え、新たな開発の拠点となる「Inventor Garage」をまもなく稼働させます。
ここは旧東富士工場の建屋をリノベーションした施設であり、インベンター(発明家/開発者)による発明を後押しする役割を持ちます。
この施設において、トヨタとウーブン・バイ・トヨタが開発する技術を公開し、インベンター同士の繋がりを生み出すためのイベント「Kakezan 2026」が開催されました。
イベント会場内の「Woven City Inventors」では、各インベンターが取り組む実証が展示形式で紹介されています。
そこにはトヨタグループのジェイテクトも本エリアに出展しました。
同社は「JOINT(つなぐ)」と「Joy(喜び)」の頭文字である「J」、技術を持つ人を表す「TEKTON」を社名の由来とし、技術や人をつなぐことで社会に貢献することを目標としています。
ジェイテクト担当者は「これまで培ってきた様々な技術を組み合わせて世の中の困りごとを解決したいということで、ソリューションプロバイダーになろうという目標を掲げております」と述べており、今回はドローンの姿勢制御技術と音のAR技術を展示しています。

都市型ドローンの制御
ジェイテクトは、都市上空を安全に飛行するドローンの実現に向けた制御システムの実証を行っています。
ドローンの飛行において、都市部特有のビル風や磁場の乱れは技術的な阻害要因となります。
ジェイテクト担当者は背景について「国内でフライトコントローラーをやっているメーカーはすごく少なく、安全保障の観点から純国産のものが求められています」と説明します。
この課題に対し、自動車のステアリング開発で培った外乱に対処する技術を応用し、飛行安定性を向上させるフライトコントローラーを提供しています。
さらに、瞬間的な出力向上を支えるリチウムイオンキャパシターを組み合わせることで、機体の姿勢を安定させています。
実証環境についてジェイテクト担当者は「ウーブン・シティは全域でドローンを飛ばせる環境になっていますので、様々な自治体やパートナーと連携して、将来発展していくために何が必要なのかを作っていきたいと考えています」と展望を語りました。

音のARによる価値検証
もう一つの展示が、省人化と体験価値の維持を両立する「音のARの価値検証」。
これは観光地や施設において、見る・触るだけでは伝わらない、運営面による人手不足などの問題で人手に頼らないと情報を正しく伝えられない、という課題を解決するための提案です。
GPSによる位置情報とイヤホンに搭載されたモーションセンサーを活用し、利用者の向いている方向を検知します。ジェイテクト担当者は「人の動きに合わせて360度の立体音声で情報を伝えることで、視覚だけでなく聴覚からも直感的に理解できる体験を提供します」と解説しています。
想定される利用シーンは観光案内にとどまらず、スポーツイベントでの選手の声による誘導や、工場での危険を知らせる機能、視覚障害者の安全な誘導など多岐にわたります。
現在はウーブン・シティ内で、見学者に対する音声案内システムとしての活用も検討されています。

※ ※ ※
自動車部品メーカーとして蓄積されたジェイテクトの技術は、ドローンやARといった新たな領域の課題解決に活用されています。
「Kakezan 2026」の場を通じてこれらの技術が他のインベンターの知見と掛け合わされることで、社会への実装がさらに進展することが予想されます。
Writer: くるまのニュース編集部
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