全長5m超え「高級ミニバン・モデルD」実車展示! “鴻海”手掛けるクルマが勢揃い!? 日本にはEVバスを導入へ 台湾で見た実力とは

IT機器製造の世界最大手、台湾「鴻海(ホンハイ)」がEV事業を急拡大しています。台北の展示会で実車を取材すると、三菱自動車が展開予定のコンパクトEVや、三菱ふそうと国内で共同製造するEVバスなど、日本メーカーとの深い関わりが見えてきました。ホンハイ製EVの最新動向をレポートします。

台湾・鴻海(ホンハイ)とは? 台湾で実車を見てきた

 台湾の「鴻海(ホンハイ)精密工業(英語名:フォックスコン)」にいま、世界の自動車メーカーが注目しています。

 日本では、2025年に日産とホンダが合併交渉に絡んで様々な報道があったことで、ホンハイという名前を初めて聞いた人もいるでしょう。

 同社はアップル、アマゾン、グーグルなどIT系企業の電子機器部品を製造するEMS事業で世界シェアの約半分を占め、年間売上額が30兆円を超える巨大企業です。

 なお、日産とホンダは合併交渉を終了することを明らかにした共同記者会見の場で、ホンハイとの協議については否定しています。

 一方で、ホンハイは自社で進めるEV事業を着実に拡大しており、その影響が日本に及ぶことが確実な情勢です。

 ホンハイは、自社で開発したEVのベースモデルを自動車メーカー向けなどに製造、または自動車メーカーが開発したEVをホンハイが製造といったビジネスモデルの構築を進めているところです。

 その実態を確認するため、台北で開催された台湾最大級の「自動車及びオートバイ部品・アクセサリー・E-モビリティ総合展示会(AMPA:2026年4月14日〜17日)」を取材しました。

台湾・鴻海(ホンハイ)に注目! 商用から乗用までラインナップ! 高級ミニバンEV「モデルD」もカッコイイ(撮影:桃田健史)
台湾・鴻海(ホンハイ)に注目! 商用から乗用までラインナップ! 高級ミニバンEV「モデルD」もカッコイイ(撮影:桃田健史)

 E-モビリティ展示スペースの一角に、ホンハイが大型のブースを構えています。

 そこには、各種の乗用EV、小型EVバス、そして小型EVトラックなどに加えて、リチウムイオン二次電池やADAS(先進的運転支援システム)などの技術展示が含まれます。

 まず、乗用EVから順に紹介していきましょう。

「モデルC」は、全長4695mm×全幅1895mm×全高1625mm、ホイールベースが2920mmのSUVです。

 駆動方式はリア駆動がベースで、モーターの最大出力172kZW・最大トルクは340Nm。四輪駆動になると344kW・680Nmとなります。

 バッテリー容量は58kWhと83kWhで、満充電での航続距離はそれぞれ500kmと700km。

 モデルCをベースとした量産車は、台湾の高級車ブランド・ラクスジェンの「N7」です。

 日本車でいえば、トヨタ「bZ4X」、スバル「ソルテラ」、日産「リーフ」などが対抗馬になります。

台北で開催された台湾最大級の「自動車及びオートバイ部品・アクセサリー・E-モビリティ総合展示会」(撮影:桃田健史)
台北で開催された台湾最大級の「自動車及びオートバイ部品・アクセサリー・E-モビリティ総合展示会」(撮影:桃田健史)

 その隣に展示されていたのが、ホンハイが新たな合弁事業として立ち上げたフォックスストロン・ブランドの「BRIA」です。

 この原型は、ホンハイの「モデルB」。

 モデルBとしての寸法は、全長4315mm×全幅1885mm×全高1535mm、ホイールベースが2800mm。駆動方式とモーター出力のデータを見る限り、モデルCと共通であると考えられます。

 ボディデザインは、フェラーリなどを手掛けてきたことで知られるイタリアの有名カロッツェリアのピニンファリーナが担っています。

 モデルBをベースとしたEVのひとつは、三菱が今年度中にオセアニア市場向けに導入するモデルになることが決まっています。

 BRIAの室内に入ってみましたが、全体的に質感が高く、最近のヨーロピアンテイストを感じるデザインです。

 ダッシュボードのセンターに位置する縦型の大型モニターも直感的に使える機能性の高さを感じました。

 後席のレッグスペースもグローバル水準のコンパクトカーとしては十分な広さがあります。

 なお、モデルBの三菱向けEVは、環境規制への対応が必須であることなどからオセアニア向けが優先される状況にあり、今後日本市場に導入されるかという話など現時点で三菱から発表はありません。

 もし日本に導入される場合、軽EVとリーフなどとの中間カテゴリーとして妥当な価格設定とすれば、一定以上の需要が掘り起こせるかもしれません。

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