アメリカでは「アクア」も「プリウス」 日本と海外で車種名を分ける理由 「86」はスラング!?
日本車が海外で売られる、あるいは輸入車が日本で売られる場合、車種名が変えられることがあります。理由は販売戦略、現地の人への配慮などなど…。どのような例があるのでしょうか。
米国で信頼のブランド「プリウス」 ならば「アクア」も…
日本車が海外で売られる、あるいは輸入車が日本で売られる場合、車種名が変えられることがあります。なぜ車名を国ごとに変える必要があるのでしょうか。
車種名に詳しく、『車名博物館PART1』(八重洲出版)の著書もある同社の吉川雅幸さん(以下:吉川)によると、理由はケースバイケースとのこと。どのような例があるのか聞きました。
アメリカではネガティブに捉えられたトヨタ「プリウスPHV」
吉川:「プリウス」はハイブリッドカーを誰もが買える市販車として世に広め、世界にその名を轟かせています。そのネームバリューが特に大きいアメリカでは、「プリウス」=環境車、燃費がいいクルマというイメージが強く、「アクア」も「プリウスC(Cityの意味)」という名前で販売されているほどです。
プリウスの派生モデルである「プリウスPHV」は、先代まではアメリカで「プリウスプラグインハイブリッド」と呼ばれていましたが、現行モデルから「プリウスプライム(最上の)」という車名に変更されました。「プラグイン」という名が、「プラグインしないと走れないクルマ」とネガティブに捉えられてしまったそうです。そこで、プリウスの最上級グレードのような位置づけでイメージチェンジが図られました。
ちなみに、日本では「PHV」をアピールすべく変更されませんでした。「プリウス」の名前をしっかり育てていくうえで、このクルマも一翼を担っているため、名前を残したとのことです。