4年ぶり大幅刷新! 日産「“新型”フェアレディZ」まもなく発売! 伝説の“初代Z”「Gノーズ」52年ぶりの復活!? 日本に先駆け発表された「米国2027年モデル」からわかった「新たな仕様」とは
北米日産が2027年型の新型「Z」(日本名:フェアレディZ)を発表しました。装備とシャシーの細部改良を中心としたマイナーチェンジですが、操舵系や制動系の見直しもされており、派手さはないものの「運転する質」を高めた改良となっています。
「操作する楽しさ」で評価される国産スポーツカーの雄がさらに進化!
米国では、後輪駆動と高出力エンジンを備えながら、比較的現実的な価格帯で手に入る伝統的なスポーツカーとして認識されている日産「Z」(日本名:フェアレディZ)。
とくに1969年にデビューした初代Z(S30型)は、「ポルシェの半額で買える本格スポーツ」として若者を中心に支持を集め、北米市場で大きな成功を収めました。
現在に至るまで、そのキャラクターは多くのファンに受け入れられ続けています。
現行型のZは、長らく続いたZ34型の後継として、2022年8月に「RZ34」の型式で誕生しました。
最新の電子デバイスを採用した高級スポーツとは一線を画し、「運転する楽しさ」という感覚的価値で選ばれるモデルです。
そしてデビューから約4年が経過した2026年3月23日、日産の米国法人は2027年型の新型「Z」を発表しました。

今回の2027年モデルは、現行Zの強みをさらに磨き込む方向で改良が施されました。
フロントデザインやホイール、ボディカラー追加など、外観の刷新も行われていますが、改良の核心はNISMOモデルを中心とした「操作感の精度向上」です。
なかでも注目すべきは、これまで9速AT専用だった「Z NISMO」に、6速MT仕様が追加された点です。
専用開発された6速MTは、標準モデルの6速MTよりもクラッチ容量を高めるとともに、シフトストロークを短縮した新設計のシフトレバーを採用。操作の入力に対する応答速度と正確性を高め、より素早く正確なギヤチェンジが可能となります。
さらに、最高出力420hp(426ps)を発生する3リッターV型6気筒ツインターボエンジンには、MT専用のチューニングが施されています。
スロットル制御や点火タイミングの最適化することで、単なる出力向上ではなく「踏んだ分だけ応える」特性へと調整されている点がポイントです。
サウンド面でも調整が加えられています。
エンジンサウンドを車内に響かせる「アクティブサウンドエンハンスメント」や、騒音を抑える効果のある「アクティブノイズキャンセリングシステムコントロール」が、MT仕様に合わせて再セッティングされ、スポーツモードでは吸排気音の演出がより明確に感じられるセッティングに変更されています。
足まわりと操舵系の進化も見逃せません。
フロントブレーキには「GT-R」用をベースとした2ピース構造の鉄アルミ合金製ローターを採用し、耐フェード性や冷却性能を向上。あわせて約8.6kg(19ポンド)の軽量化も実現しました。
これに合わせてサスペンションの再調整も実施されたほか、内部摩擦を20%低減した新設計のステアリングラックも導入。操舵の滑らかさが高まり、ドライバーの修正操舵を減らしてくれることが期待できます。
標準モデルにも細かなアップデートが施されています。
フロント周りには、S30Zのスポーツモデル「240ZG」(1972年~1974年に発売)に備わっていた「Gノーズ」をモチーフとした新デザインのバンパーとグリルが採用され、フロントノーズのエンブレムも、NISSANロゴから新たにZロゴへと変更されました。
さらに新色として、S30世代をイメージしたグリーン系カラーが設定され、光の当たり方によって表情が変化するパール塗装も採用されています。
上級グレードの「Zパフォーマンス」では、新デザインの19インチ鍛造アルミホイールが採用されるほか、タンカラーの内装オプションも追加。シートやドアトリム、センターコンソールなどに統一感のある仕上げが施され、質感も向上しています。
また、ワイヤレス充電機能の追加など、日常での使い勝手を高める装備の見直しも行われています。
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「速さ」や「スペック」を追い求めたものではなく、「操作に対して自然に応える感覚」を磨くことに特化したものといえる2027年モデルのZ NISMO。
数値には表れにくい領域ではありますが、ドライバーの入力に対して違和感なく反応するクルマへと近づけた、いわば「感覚のチューニング」といえるでしょう。
この2027年モデルは、2026年夏より北米で販売開始予定とのこと。価格は現時点で未定となっています。
なお日本における“新型”フェアレディZの導入時期については、「2026年夏頃」と発表されており、日米でほぼ同時期の発売となりそうです。
スペック競争ではなく、「操作する楽しさ」で評価される国産スポーツ。その価値を改めて問い直す存在として、今回のZの進化は見逃せないものとなりそうです。
Writer: 吉川 賢一
日産自動車にて11年間、操縦安定性-乗り心地の性能開発を担当。スカイライン等のFR高級車の開発に従事。新型車や新技術の背景にあるストーリーや、作り手視点の面白さを伝えるため執筆中。趣味は10分の1スケールRCカーのレース参戦、クルマ模型収集、サウナなど









































































