“全長4m以下”のホンダ「ちいさな“6人乗り“ミニバン」! 便利すぎる「“観音開き”スライドドア」採用! 木目フローロング内装もイイ「W.O.W」とは
愛犬との幸せなカーライフを追求し、犬の視点から開発された画期的なワゴンをホンダが提案していました。いったいどのようなモデルだったのでしょうか。
斬新わんわんマシン!
ホンダは、家族の一員である愛犬と、より楽しく快適に移動できる新しい価値を追求した一台を開発していました。
20年以上前に、犬の視点に立って設計され、人と犬が対等にドライブを楽しめる空間を示したのは「W.O.W Concept(ワオ コンセプト)」です。
このコンセプトカーは、2005年10月に開催された「第39回東京モーターショー」にて、参考出品車として世界初公開されました。
会場では、ダッシュボードに小型犬を乗せることができる「インパネクレート」が設けられるなど、徹底したドッグフレンドリーな仕様が示され、その徹底したドッグフレンドリーな仕様に驚きの声が上がりました。
車名の「W.O.W」は「Wonderful Open-hearted Wagon」の略。ホンダはこのモデルを通じて、単なる移動手段を超えた「愛犬との豊かなライフスタイル」を提案しました。
デザインの最大の特徴は、フレンドリーな表情のフロントマスクと、乗り降りのしやすさを追求した低床・低重心・観音開きスライドドアのパッケージングです。

ボディサイズは全長3980mm×全幅1720mm×全高1680mm、ホイールベースは2680mmとなっていました。コンパクトな車体ながら、ロングホイールベースと中央部を盛り上げたルーフ形状により、自由に室内を移動できるセンターウォークスルー空間を確保していました。
乗車定員は、4座の独立シートに加え、床下のエクストラシートを引き出すことで「6人乗り」にも対応する独創的なレイアウトでした。
インテリアにおける白眉は、助手席側のダッシュボードに設置された「インパネ・ドッグケージ」です。
走行中も飼い主の顔を見ながら愛犬が安心して過ごせるだけでなく、冷気を取り込む専用ダクトも備え、夏場の快適性にも配慮。
また、室内にはポプラ材の木目調フローリングを採用、床下のエクストラシートのシートバックと座面のパッドを起こすことで、中型犬を乗せることができるセンタークレートとしても使用できるようになっていました。
機構面もユニークで、ドアには前方にスライドしながら外側に開く「ダブルアクション・フロントドア」と、リアの「ダブルアクション・スライドドア」を採用。
リアゲートは7:3の「観音開き」となっており、リードを持ったままでもスムーズに乗降できる工夫がなされていました。車外でも、Bピラーにリードを繋いでおけるポールや、バンパーに配置されたフックなど、愛犬家ならではの視点が随所に光っていました。
W.O.W コンセプトは、愛犬家へのライフスタイル提案を主眼としたモデルであり、そのままの形で市販化されることはありませんでした。
いっぽうで、この車両で提示された「愛犬とのドライブを楽しむ」という思想は、その後ホンダが展開する純正アクセサリーブランド「Honda Dog」シリーズにも通じる考え方といえます。
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この技術的・思想的探求は、2008年に登場した「フリード」などの市販モデルにも通じる思想として、その面影を感じることができます。
機能性一辺倒になりがちなワゴンの世界において、情緒的な価値と家族(犬)への優しさを形にした同車は、ホンダらしい遊び心と独創性が詰まった一台だったといえるでしょう。
Writer: 佐藤 亨
自動車・交通分野を専門とするフリーライター。自動車系Webメディア編集部での長年の経験と豊富な知識を生かし、幅広いテーマをわかりやすく記事化する。趣味は全国各地のグルメ巡りと、猫を愛でること。






























































