全長5.6m! 新型「“精悍”商用FFモデル」に注目! “日本発売”も期待の「新型ST1」はスターリア顔×ラダーフレーム採用! 荷台の設計自由度が高いヒョンデの商用車が日本初披露
ヒョンデの新型商用車「ST1」が「ジャパンキャンピングカーショー2026」で日本初公開されました。どのようなクルマなのか、紹介します。
日本導入も期待される新型商用車「ST1」
日本最大のキャンピングカーの展示会として知られる「ジャパンキャンピングカーショー(JCCS)2026」が、2026年1月30日~2月2日の期間、千葉市美浜区の幕張メッセで開催されました。
そこで発見したのが、日本未導入のヒョンデ(現代)の新型商用車です。
ひっそりと日本初公開された「ST1」について紹介します。
日本は2050年までにカーボンニュートラルを目標として掲げています。そこでクルマも、クリーンエネルギー車の拡大に取り組んでいます。
その中でEV(電気自動車)の盛り上がりを見せているのが、商用車です。身近なところでは、郵便局で活躍する三菱自動車の「ミニキャブEV」が有名でしょう。
直近では、ホンダの「N-VAN e:」やダイハツ「e-ハイゼットカーゴ/e-アトレー」など、続々と新型軽商用EVが登場。またバスやトラックでもEVが活躍するようになってきているのもご存じの方が多いはず。
新たな動きとして、2026年春から韓国のKIA(起亜自動車)が2026年春にEVバン「PV5」の導入を予告しています。
そんなタイミングでヒョンデは、国産・輸入車正規販売店のほか、大手キャンピングカービルダーとして知られるホワイトハウス(名古屋市名東区)のJCCS2026ブースにST1を参考出品しました。

新型ST1は、2024年より製造が開始されたばかりの新しい商用車です。そのフロントマスクとキャビンデザインは、ヒョンデの最新ミニバン「スターリア」にそっくり。
なので、かなりスタイリッシュなビジネスカーとなっています。このST1の最大の特徴は、顧客のニーズに合わせて、後部デザインを変更できる自由度の高い構造にあります。
展示車はパネルバン仕様ですが、シャシにはラダーフレーム構造を採用しているため、後部はユーザーのニーズに合わせたスペースに組み合わせることが可能。
そしてJCCS2026での出展の狙いは、将来のキャンピングカーベースとしての提案でもあったのです。
ボディサイズは展示のパネルバン仕様のもので、全長5625mm×全幅2015mm×全高2230mmと1トントラックよりも大きめ。
ただEVの前輪駆動車なので、低い荷台とロングホイールベースが生む使い勝手の良さがあるという強みがあります。なんと後部のステップは、路面から38cmという低さなので、楽々と広い荷室に乗降できます。
さらに驚くべきは、乗員スペースです。まるでヒョンデの乗用EVのような雰囲気。低床フロアなので着座位置も乗用車ライクなもの。
座り心地の良さそうな運転席と助手席の間には、大きなセンターコンソールBOXを装備。運転席まわりも最新ヒョンデの乗用EVを彷彿させるもので、オンダッシュのデジタルメーターパネルや大型のタッチスクリーンパネル、インパネ内蔵の電制シフトなどを装備。
また足元に突起物がないので、運転席と助手席のウォークスルーも実現しています。もちろん、頭上に収納スペースを設けるなど商用車としての使い勝手も重視されています。
EVとしての性能ですが、駆動用バッテリーは76.1kWhを搭載。フロントモーターの前輪駆動車で、モーター性能は最高出力160kW・最大トルク350Nmを発揮。航続距離は、317kmを確保。
充電は急速充電に対応しており、10%から80%までの充電時間は、わずか20分とされています(※本国でのスペック)。
最新モデルですが、かなりADAS(先進運転支援システム)も充実しており、荷室上部の後方の衝突を警告するセンサーなど、商用車らしい安全装備も備わっています。またカーゴ部のスライドアを電動化するなど、働く人を助ける便利な機能も備わっています。
現時点では市場調査を行っているところなので、あくまで参考出品。発売どころか、日本導入も未定です。ただ展示車は右ハンドル仕様ですし、急速充電も日本のCHAdeMO式にも変更されています。今後、ロードテストが実施されるのでしょう。
今のところ、国産登録車の商用バンはまだエンジン車のみ。近い将来、フルモデルチェンジが予想されるトヨタ「ハイエース」には、EVが設定されるでしょうから、ヒョンデも商機があると見込めば、早期の導入に動くことでしょう。
その将来を占う指標としては、グループ企業のKIAの商用バン「PV5」の動向も影響するのではないでしょうか。
なおPV5についても、JCCS2026の「LACホールディングス」(岡山県倉敷市)ブースで、キャンピングカー架装を施した姿で出展されていました。
モビリティの未来として、商用車の電動化が加速していく日も遠くないと感じさせる、ST1の日本初披露でした。
Writer: 大音安弘(自動車ライター)
1980年生まれ。埼玉県出身。クルマ好きが高じて、エンジニアから自動車雑誌編集者へ。その後、フリーランスになり、現在は自動車雑誌やウェブを中心に活動中。主な活動媒体に『ナビカーズ』『オートカーデジタル』『オープナーズ』『日経トレンディネット』など。歴代の愛車は全てMT車という大のMT好き。


























































































