全長4.2mの「ちいさな“四駆SUV”」が魅力的! 「420馬力超え」のパワトレ搭載でポルシェ「911」より速い!? 雪上走行で見せたボルボ「EX30」の実力とは?
新潟県の上越妙高を拠点に、ボルボのコンパクト電動SUV「EX30」のAWDモデルを用いた試乗会「EX30 Winter Drive」が開催されました。今回試乗したのは、ツインモーターを搭載する高性能モデル「EX30 ウルトラ ツインモーター パフォーマンス」です。AWDモデルならではの雪上でのコントロール性や安心感を確かめてきました。
絶妙なAWD制御がもたらす雪上での絶対的な安心感
全長約4.2mという扱いやすいサイズ感ながら、圧倒的なパワーを秘めたボルボ「EX30」のツインモーターモデル。そんなハイパフォーマンスなコンパクト電動SUVを雪山へと連れ出し、AWD(四輪駆動)モデルならではの走りの楽しさと安心感を確かめてきました。
今回の試乗会に用意されていたのは、よりオフロードテイストを強めた派生モデルの「EX30クロスカントリー」と、EX30のラインナップのなかで最高性能を誇る「EX30 ウルトラ ツインモーター パフォーマンス」の2モデルです。我々に割り当てられたのは後者のツインモーター版でした。
試乗コースは、上越妙高駅を出発して山間部へと入り、野尻湖周辺から上越妙高高原を抜けて再び上越妙高駅へと戻るルートです。
走り出す前に少し内外装にも触れておきましょう。エクステリアは、ボルボのアイコンとしてお馴染みのトールハンマー型ヘッドライトや、BEV(電気自動車)らしいグリルレスのフロントマスクを採用し、先進的でありながら北欧らしい温かみのあるシンプルなデザインに仕上がっています。

インテリアも同様に、リサイクル素材を随所に活用したサステナブルな空間です。物理スイッチを極力減らし、インパネ中央に配置された縦型の大型ディスプレイでほぼすべての操作を完結させるクリーンな造形は、長時間のドライブでもリラックスできる心地よい居場所となっていました。
そして実際の試乗ですが、2月という真冬の開催にもかかわらず、試乗前日は日中の気温が10度まで上がり春を思わせる陽気となりました。その影響で雪解けが一気に進み、出発地点の市街地周辺の道路には全く雪がないという予想外の状況からのスタートです。
しかし、標高を上げて山間部に入っていくとそこは別世界。日陰や山道にはしっかりと雪が残っており、無事に雪上ドライブを堪能することができました。
雪道を走り始めてまず驚かされたのは、その絶対的な安心感です。
EX30 ウルトラ ツインモーター パフォーマンスは、フロントに最高出力156馬力、リアに最高出力272馬力のモーターを搭載し、システム総合で428馬力を発揮するハイパワーモデルです。
0-100km/h加速はわずか3.6秒と歴代ボルボ最速のタイムを叩き出しますが、これはスポーツカーの代表格である現行型ポルシェ「911カレラ」の4.1秒をも凌ぐ数値です。これほどの圧倒的な動力性能を持つクルマで雪道を走るとなれば、少し身構えてしまうのも無理はありません。
しかし、アクセルを踏み込んだ瞬間からその不安は完全に払拭されました。雪上での駆動力のコントロール性が極めて高く、タイヤが路面をしっかりと掴んでいる感覚がステアリングを通して常に伝わってきます。
リアモーターの出力が大きいため、基本的には後輪駆動のような押し出し感のあるスポーティな走りを楽しめるのですが、フロントモーターが絶妙なタイミングで介入し、車体を安定方向へと引っ張ってくれます。
コーナーの立ち上がりで少しアクセルを強めに踏み込んでも、挙動が大きく乱れることなく狙ったラインを正確にトレースできました。

ハイパワーを路面に余すことなく伝える緻密なAWD制御のおかげで、緊張を強いられるような場面は一切なく、終始リラックスして雪道ドライブを楽しむことができたのは大きな発見でした。電気自動車ならではのリニアなアクセルレスポンスも、滑りやすい路面での繊細なスピードコントロールに大きく貢献しています。
さらに、今回の試乗ルートではEX30のもうひとつの大きな美点が際立ちました。それは、扱いやすいコンパクトなボディサイズです。
今回ボルボの広報担当者から我々に推奨ルートとして提案されたのは、ガードレールすらなく、クルマ1台がやっと通れるような細い山間部を抜ける、いわばチャレンジングなコースでした。我々の運転スキルを信用してくれたからなのかは分かりませんが、とにかくスリリングで、最高に楽しいルートであったことは確かです。
対向車とのすれ違いや路肩の雪壁に気を使うような細い道でしたが、全長4235mm、全幅1835mmというBセグメントサイズのボディは、こういった日本の狭い環境で抜群の取り回しの良さを発揮してくれます。
最小回転半径も5.4mと小さく、ステアリングの操舵感も素直なため、タイトなコーナーが続く山道でも思い通りに向きを変えていけます。ボディの小ささは、雪道における心理的な負担を大きく軽減してくれる重要な要素だと改めて実感しました。
また、ワンペダルドライブの使い勝手も秀逸でした。回生ブレーキの利きは「OFF」「低」「高」の3段階から選ぶことができます。雪の下り坂など、フットブレーキを強く踏むのをためらうようなシーンでも、「高」に設定しておけばアクセル操作のみでスムーズに車速をコントロールできるため、運転の疲労度がまったく違います。
ハイパワーなツインモーターによる胸のすくような加速力を秘めながら、滑りやすい雪道では手のひらに収まるような扱いやすさとコントロール性を見せてくれたEX30 ウルトラ ツインモーター パフォーマンス。
価格(消費税込)は629万円と決して安価ではありませんが、このサイズ感でこれほどの速さと安心感、そして走る楽しさを両立しているモデルは他に類を見ません。
市街地の日常使いから週末の雪山ドライブまで、あらゆるシーンでドライバーの期待に高い次元で応えてくれる、まさに万能なコンパクトSUVといえる一台でした。
※ ※ ※
なお、ボルボEX30の車両価格(消費税込)は以下のとおりです。
・EX30 プラス・シングルモーター:479万円
・EX30 プラス・シングルモーター・エクステンデッドレンジ:539万円
・EX30 ウルトラ・シングルモーター・エクステンデッドレンジ:579万円
・EX30 ウルトラ・ツインモーター・パフォーマンス:629万円
・EX30 クロスカントリー・ウルトラ・ツインモーター・パフォーマンス:649万円
Writer: くるまのニュース編集部
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