ホンダ新型「CR-V」ついに発表! 大幅進化の「リアルタイムAWD」で思い通りに曲がる! 雪上試乗で見えた「熟成の“機械式”四輪駆動」の真価とライバルSUVを脅かす実力とは?【試乗記】
2026年2月26日、ホンダは新型「CR-V」を発表しました。スポーティなRS系のみを設定するハイブリッドモデルは、進化したパワートレインと熟成されたメカ式のリアルタイムAWDを採用。その実力を確かめるべく、雪上テストコースで自動車ライターの工藤貴宏氏が試乗しました。
雪上で見せた「思い通り」の走り
試乗当日の路面は、雪解け後に再凍結した全面アイスバーンの上に雪が積もった状態。かなり滑りやすいコンディションです。
試乗車はブリヂストンの最新スタッドレスタイヤ「ブリザックWZ-1」を装着。タイヤ性能の高さもありますが、それでも車両の素性ははっきりと現れます。

まず発進。「これほど滑りやすい路面で、ここまでスリップ感なく加速できるのか」と驚かされました。
前輪駆動ベースでありながら、前輪が空転してから後輪が駆動するのではなく、発進の瞬間から4輪へ駆動力が配分されます。
スリップを検知してからAWDになるのではなく、最初からAWDとして動き出す。この安心感は大きいものです。
コースを走って印象的だったのは、ドライバーの意思通りに曲がること。旋回中にややアンダーステア気味になり「外へ膨らみそうだ」と感じた瞬間にアクセルを緩めると、クルマは自然にイン側へ向きを変えます。「曲がらない」というヒヤリとする場面が減るのです。
開発者はこう語ります。「雪道で怖いのは交差点などで“曲がらない”状況です。新しいCR-VのAWDなら、そんなときはアクセルを戻せばしっかり向きを変えます。」
逆に、十分に旋回している場面ではアクセルオンでリアへ多めにトルクが配分され、テールスライド気味に気持ちよく曲がることも可能。
前輪は旋回にグリップを使い、後輪が車体を積極的に回頭させる。この感覚は実に爽快です。
アクセルオフでスッと向きを変え、アクセルオンで気持ちよく曲がる。滑りやすい雪道でも安心で楽しく、そして心地よい走りを見せてくれました。
もちろん“速度の出し過ぎ”や“急の付く操作”は禁物です。しかしそれさえ守れば、舗装路と大きく変わらない安定感と扱いやすさを感じさせます。
雪道に不安を抱くドライバーには安心を、腕に覚えのあるドライバーには楽しさを提供してくれるでしょう。

なお、ホンダは次世代パワートレインに後輪モーター式の電動AWDを採用する見込みです。つまり新型CR-Vは、機械式AWDを搭載する最後の世代となる可能性が高いのです。
いわば「熟成された最後のメカ式AWD」。その完成度は、あえて味わう価値がある―そう感じさせる仕上がりでした。
Writer: 工藤貴宏
1976年長野県生まれ。自動車雑誌編集部や編集プロダクションを経てフリーの自動車ライターとして独立。新車紹介、使い勝手やバイヤーズガイドを中心に雑誌やWEBに寄稿している。執筆で心掛けているのは「そのクルマは誰を幸せにするのか?」だ。現在の愛車はマツダ CX-60/ホンダ S660。
































































