ボルボ 240解説

240はボルボが1974年から1993年まで販売していたセダンです。

基本設計は1966年登場の先代モデルの140シリーズまで遡り、モデルライフが長いボルボ車の中でも特に長寿命だったモデルです。シンプルで無骨ながらどこか温かみのあるデザインと走行性能を評して「空飛ぶレンガ」という愛称で呼ばれることもありました。

240は厳しい安全基準に沿って開発が行われ、米国の安全開発の標準車両として使用されるほどに高いレベルで安全基準を満たしていました。キャビンの安全対策のひとつがクラッシャブルゾーンの拡大で、サスペンションをストラット式に変更し、ボディ全長を拡大しています。240の安全対策は時代とともに進化を続け、1990年にはエアバッグ、1991年にはABSが装備されました。

エンジンは直列4気筒OHCターボチャージャー付き2.3リッターエンジン、トランスミッションは5速MTと4速ATが設定され、ターボモデルのATには日本製のアイシン精機製4速ATが採用されました。エンジンサイズで見ると日本国内では5ナンバーに当たります。

安全対策のため大型化したボディサイズは全長4785ｍｍ、全幅1715ｍｍ、全高1450ｍｍとなる5ナンバーの車枠を遥かに超えているため、「3ナンバー」での登録となります。

販売期間の長かった240は補修用のパーツが手に入りやすいという特徴もあり、中古でも人気の高い車種です。

現在、240を中古車で購入したい場合、平均で約85.8万円という価格帯となっています（2020年5月調べ）。