国道1号「北勢バイパス」開通に反響多数 「地獄から解放された」「効果を感じる」 「名四の大渋滞」サクッと回避で「南海トラフ」対策にも! “立派なバイパス”開通効果発表 三重

2025年3月に開通した三重県四日市市の国道1号「北勢バイパス」の、開通後のレポートが発表されました。SNSなどには地元住民を中心にさまざまなコメントが寄せられています。

旧道で5000台減少、新道は5000台増加 「開通効果」実感する声も

 三重県四日市市の国道1号「北勢バイパス」が2025年3月に開通しました。国土交通省 中部地方整備局 北西国道事務所は2025年10月29日、この開通区間における道路状況の変化をレポートしています。

 SNSなどには、地元住民を中心にさまざまなコメントが寄せられています。

開通した国道1号「北勢バイパス」(画像:国土交通省 中部地方整備局 北西国道事務所)
開通した国道1号「北勢バイパス」(画像:国土交通省 中部地方整備局 北西国道事務所)

 国道1号は東京から大阪を結ぶ、いわゆる旧「東海道」の道路版とも呼べる国道です。三重県内では、桑名から川越、四日市、鈴鹿、亀山を通り、滋賀へと向かいます。

 県内各地でバイパスが整備されており、名古屋〜大阪のアクセスだけでなく、伊勢湾周辺の工業地帯へのアクセスの向上が図られています。

 このうち北勢バイパスは、伊勢湾岸道のみえ川越IC付近を起点に、東名阪道に並行して南西に進み、途中で南へとルートを変えて四日市市の内部(うつべ)地区の采女(うねめ)まで整備される、総延長21kmのバイパスです。

 1992年に事業化して以来、2003年から2015年にかけて、みえ川越ICからの8.5kmが開通済み。そして2025年3月に国道477号の「四日市バイパス」交差点までの延長4.1kmが開通し、みえ川越ICから四日市市内が走りやすい線形で直通することになりました。

 これにより全体の約60%となる延長12.6kmが開通しています。

 バイパス開通前は、国道1号の旧道に加えて、伊勢湾をぐるりと回る「名四国道」こと国道23号バイパスが存在していましたが、沿線は愛知県の豊田と名古屋に次ぐ、中部地方のトップ3に入る大規模な製造業の工業地帯が立ち並ぶエリアで、常にパンク状態でした。

 また、旧道と国道23号バイパスが沿岸部を通ることから災害にも弱く、南海トラフ巨大地震では浸水想定区域と指定されているエリアも多く、東海道の大動脈たる国道1号がいつ寸断されてもおかしくない状況ということもあり、高リスクな道路でした。

 今回の開通では、国土交通省は「四日市市内の国道1号、国道23号等の渋滞緩和、災害に強い道路機能の確保及び地域活性化の支援等の効果の発現」に期待を寄せているとしています。

 10月29日に公開されたレポートでは、開通半年間で生じた変化を伝えています。

 北勢バイパスの交通量は昼間12時間あたり約1万台で、並行する既存の道路では約5700台の交通量減少が見られました。反対に開通部は5000台増加していることから、開通の効果がはっきりとわかります。

 四日市市内では沿岸部の港湾地帯〜内陸部の工業地帯へのルートで、かかる時間が片道あたり1分から4分減少。

 さらに、周辺小中学校の通学路における交通量調査では、昼間12時間あたりの交通量が全体的に減少し、通学時間帯の交通量は3割減少。通学路となっている住宅地を抜け道として利用する車両も半減するなど、地域の安全にも役立っています。

 さらに、地域の消防・救急活動でもメリットがありました。

 四日市市中消防署中央分署より一定の方面へ出動時、北勢バイパスを利用することで所要時間が短縮。延々と下道経由で救急現場や医療機関に向かっていたのが、バイパス経由に切り替えたことで、消防署から10分で到達できるエリアが約2%拡大しました。

 SNSなどでも開通により利便性が高まったことを評価する声も多く、「名四(国道23号)の地獄(渋滞)から解放される」「大型車の分散に期待!」「もう効果を感じる」「通学路が静かになった」など、既存のルートの渋滞緩和や大型貨物車の減少などを肌で感じた人が多いようです。

 とはいえ、「早く全線つなげてほしい」「鈴鹿・亀山方面へのアクセスが鍵」と、まだ全線開通していないことから、バイパスとしてのポテンシャルはフルに発揮されていないという見方もあります。

 現在、四日市バイパスから国道25号の四日市市采女町までの未開通区間については事業が進められ、今年度は地質調査や環境調査、道路詳細設計、用地幅杭設置などの前準備段階。本格的な建設工事はまだ先となっています。

 ここが開通すれば、四日市より先、鈴鹿の国道23号「中勢バイパス」、松阪の国道23号「南勢バイパス」と接続し、伊勢市まで直通することになります。

 三重県内では伊勢湾沿岸の快適な下道ネットワークが構築され、その先の鳥羽や志摩エリアといった観光地の一般道アクセスも改善されます。

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Writer: くるまのニュース編集部

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