県内フル横断の「国道8号」が“オール4車線化”へ! 「22年越し」の“悲願の拡幅”で「加賀温泉」まで快適に! 「加賀拡幅」最終区間が開通 石川県内「バイパスフル整備」目前
金沢河川国道事務所は、国道8号「加賀拡幅」事業の最後の未開通区間であった「石川県加賀市松山町」から「加茂町」までの2.2kmが、2025年12月1日午前6時に4車線で開通したと発表しました。
4車線化で3つの効果に期待
金沢河川国道事務所は、国道8号「加賀拡幅」事業の最後の未開通区間であった「石川県加賀市松山町」から「加茂町」までの2.2kmが、2025年12月1日午前6時に4車線で開通したと発表しました。
この開通によって、加賀市箱宮町から黒瀬町に至る総延長6.4kmの事業区間が全て4車線でつながり、長年の計画が完成を迎えたことになります。

国道8号は京都市下京区から新潟市中央区までを結ぶ、約600kmの道路です。昔の「北陸道」をそのままたどるルートです。
近江八幡や彦根、米原、長浜など、琵琶湖の南側から東側にかけての各都市を経由し、敦賀で日本海側へ突き抜けます。以後は、福井、金沢、富山、糸魚川、上越、柏崎と、日本海北陸地方の主要都市を結び、新潟駅付近に至ります。
各県ごとにバイパスが整備されており、地域の生活車両だけでなく、日本海回りの長距離ドライバーにとっても比較的走りやすい道路です。
このうち石川県の最西部となる加賀市内では、国道8号の慢性的な交通渋滞の緩和と交通事故の削減を目的として、現道拡幅事業が実施されてきました。
計画策定の過程では、全国で初めて住民や利用者の意見を広く募り施策に反映させる「PI(パブリック・インボルブメント)手法」が用いられた点が特徴されます。
この事業は2003年度に事業化され、2007年度に工事が始まりました。
2010年度の箱宮町から松山町間(2.0km)の開通を皮切りに、2014年度から2015年度にかけて加茂町から黒瀬町間(計2.2km)が段階的に4車線化され、今回、最後の区間が開通しました。
今回の全線開通により、主に3つの効果が見込まれています。
一つ目は「安全性の向上」です。中央分離帯や自転車歩行者道が整備され、ゆとりのある道路空間が確保されたことで、正面衝突や自転車・歩行者が関連する死傷事故の抑制が期待されます。
二つ目は「渋滞の緩和」です。これまでも部分的な4車線化によって渋滞は徐々に解消されてきましたが、全線がつながることで区間全体のスムーズな交通の流れが実現し、追突事故のさらなる減少にも貢献します。
三つ目は「地域間の連携強化と観光支援」です。国道8号は県内外を南北に結ぶ重要な幹線道路であり、隣接する小松バイパスの整備と一体となることで南加賀地域の連携を強固なものにします。
また、回復傾向にある加賀温泉郷から県内外の観光施設へのアクセス性も向上し、広域的な周遊観光の振興に寄与するものと期待されています。
なお、小松バイパスも残る2車線区間を拡幅中であり、これの完成を待てば石川県内は国道8号のバイパスで横断することが可能となります。
Writer: くるまのニュース編集部
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