日産「新型エルグランド」世界初公開! ライバル「アルファード」との差別化は“デザインと走り”にあり!? 15年ぶりのフルモデルチェンジで進化した「4代目」への想いや開発の背景とは?
「ジャパンモビリティショー2025」で世界初公開された新型「エルグランド」は、デザインと走りの質感を軸に、“プレミアムミニバン”を再定義するモデルとして登場。今回は、開発チームに新型エルグランドに込めた想いや、その開発背景を伺いました。
差別化の鍵は「デザイン」と「ドライビングプレジャー」
2025年10月29日、東京ビッグサイト(東京都江東区有明)で開幕した「Japan Mobility Show 2025(ジャパンモビリティショー2025)」において、日産は新型「エルグランド」を世界初公開しました。
1997年の初代モデル登場から27年。“プレミアムミニバン”という新たな市場を切り拓いたエルグランドが、実に約15年ぶりとなるフルモデルチェンジを果たし、さらなる進化を遂げました。
なお、発売は2026年度内を予定していることがすでに明らかになっています。今回は、開発チームに新型エルグランドに込めた想いや開発の背景を伺いました。

初代エルグランドは、商用車ベースが主流だった当時のミニバン市場に、乗用車プラットフォームとV6エンジンを投入し、「快適で、走りも楽しい」という新しい価値を提示しました。
その後、2代目・3代目と進化を重ねたものの、近年はトヨタ「アルファード/ヴェルファイア」が市場を席巻。そのなかでエルグランドは、次なる一手を静かに磨き続けていたのです。
4代目の開発を率いたのは、チーフプロダクトスペシャリストの中村智志氏。まず、デザインの方向性についてこう語ります。
「3代目は全高が低く、ライバル車と並ぶと見た目の堂々さで劣る印象がありました。ですから今回は、エルグランドらしい存在感とスタンスを取り戻すことを強く意識しました」
そして開発の中では、もちろんアルファード/ヴェルファイアといった競合の存在も強く意識していたといいます。
「比較されることは前提でした。そのうえで、エルグランドならではの個性をどう際立たせるかを徹底的に考え抜きました」
中村氏が挙げる差別化のポイントは、大きく2つ。ひとつはデザイン、もうひとつはドライビングプレジャーです。
「デザイン面では、“新しいラグジュアリーミニバンのかたち”を表現することを目指しました。そして、2列目・3列目に乗る人だけでなく、“運転して楽しいミニバン”であること。それこそが他社のプレミアムミニバンとの決定的な違いです」
ターゲットとする顧客層についても、中村氏のイメージは明確です。
「子育てが一段落し、家族や仲間やパートナーとの時間を楽しむ世代を想定しています。“第二の人生をともに楽しむクルマ”という位置づけです。大切な人を後席に乗せ、自分自身も運転を楽しむ――その両立を目指しました」
新型エルグランドは、“ショーファーカー”のような上質さと、“ドライバーズカー”としての爽快さを融合。
そのコンセプトを象徴する言葉が「LIMITLESS GRAND TOURER(リミットレス・グランドツアラー)」です。
日産は、誰もが憧れる“日本の高級車”をもう一度ゼロから創り直しました。新型エルグランドは、まさに“新時代のプレミアムツーリングミニバン”として、再び頂点を目指します。





































































