日産「新型エルグランド」世界初公開! ライバル「アルファード」との差別化は“デザインと走り”にあり!? 15年ぶりのフルモデルチェンジで進化した「4代目」への想いや開発の背景とは?
“日本の美”と“先進機能”が融合したプレミアムデザイン
ボディサイズは全長4995mm×全幅1895mm×全高1975mm(数値は日産測定値)と、3代目よりひとまわり拡大。
堂々としたスタンスに加え、広いキャビンと高いアイポイントがもたらす“見晴らしの良さ”が大きな魅力です。

プログラムデザインダイレクターの佐藤大氏は、デザインの狙いをこう語ります。
「やはり“威風堂々と見えること”が大切でした。大きく構えて、しっかりと道に立つ。そのうえで先進性を加え、他社とは違う表現で“日産らしいプレミアムミニバン”を目指しました」
デザインコンセプト「The Private MAGREV(プライベート・マグレブ)」。佐藤氏は、「プライベートジェットのような上質な空間と、マグレブ(リニアモーターカー)のように滑らかな加速感を融合させた世界観」と説明します。
堂々としたシルエットを保ちながらも、風を切るような流麗さを感じさせる姿は、ジャパンモビリティショー2023で公開されたコンセプトカー「Hyper Tourer(ハイパーツアラー)」からの強いインスピレーションを受けています。
「2023年に発表した“ハイパーツアラー”のカラーブレイクやグリル造形をベースにしています。あの時掲げた“未来のツアラー”という思想を、現実に落とし込んだのが今回の新型エルグランドなんです」
フロントフェイスはクロームのきらびやかさを抑え、LEDシグネチャーと組子模様のグリルで先進性と静けさを両立。
「日本の伝統建築にある“余白の美”を現代的に解釈した」というデザインは、従来の豪華一辺倒なラグジュアリーとは一線を画します。

室内は「プライベートラウンジ」をテーマに、水平基調のモダンデザインでまとめられています。
運転席はドライバー側にわずかに傾けられたコックピットレイアウトで、14.3インチのデュアルディスプレイを統合。
間接照明がドアトリムからインパネまでシームレスに走り、落ち着いた雰囲気を演出します。
素材には組子柄のキルティングをあしらい、和のエッセンスを細部にまで落とし込んでいます。佐藤氏はこう語ります。
「空間に入った瞬間、すっと落ち着けるような“静かな高揚感”を意識しました。プライベートジェットのように包まれる安心感を再現しています」
2列目にはフルアジャスタブルのオットマン付きキャプテンシートを採用。アームレストを展開すれば、まるで高級ラウンジのような寛ぎを提供します。
素材のラッピングも細部まで徹底され、長距離移動時でも“浮遊しているかのような快適さ”を実現しています。





































































