今年上半期に「“日本イチ売れた”クルマ」は何? 「新車200万円台」のお手頃モデルと「背の高い軽」に人気“殺到”! 「セダン/ワゴン」は不人気が顕著に 販売台数ランキング発表

2025年度上半期の車名別販売台数ランキングが発表されました。登録車と軽自動車で販売トップ10にランクインしたのはどのクルマなのでしょうか。

2025年度上半期の販売台数ランキング発表!

 日本自動車販売協会連合会(自販連)と全国軽自動車協会連合会(全軽自協)は2025年10月6日、2025年度上半期(4月〜9月)の車名別販売台数ランキングを発表しました。

 どのようなクルマが人気なのでしょうか。また、ランキングに変化はあったのでしょうか。

 2025年度上半期に乗用車1位となったのは?
2025年度上半期に乗用車1位となったのは?

 自販連は登録車(5ナンバー/3ナンバー)ランキング、全軽自協は軽乗用車のランキングをそれぞれ発表しています。

 発表されたランキングは通称名別です。例えば登録車のトヨタ「ヤリス」には、コンパクトカー「ヤリス」、コンパクトSUV「ヤリスクロス」、コンパクトスポーツ「GRヤリス」が含まれます。

 軽自動車のスズキ「ワゴンR」には、「ワゴンR」「ワゴンR カスタム」「ワゴンR スティングレー」「ワゴンR スマイル」が含まれるなど、同名シリーズ全体が合算されています。

●2025年度上半期(4月〜9月) 登録車 ブランド通称名別 新車販売速報 登録車ベスト10

 ・1位:トヨタ「ヤリス」(7万5349台)
 ・2位:トヨタ「カローラ」(6万2852台)
 ・3位:トヨタ「ライズ」(5万111台)
 ・4位:トヨタ「ルーミー」(4万8712台)
 ・5位:トヨタ「シエンタ」(4万6816台)
 ・6位:ホンダ「フリード」(4万1235台)
 ・7位:トヨタ「アルファード」(3万9849台)
 ・8位:トヨタ「ヴォクシー」(3万9050台)
 ・9位:トヨタ「ノア」(3万8434台)
 ・10位:日産「ノート」(3万7070台)

●2025年度上半期(4月〜9月) 軽四輪車 通称名別 新車販売速報 乗用車ベスト10

 ・1位:ホンダ「N-BOX」(9万7958台)
 ・2位:スズキ「スペーシア」(7万9805台)
 ・3位:ダイハツ「ムーヴ」(6万513台)
 ・4位:ダイハツ「タント」(5万5165台)
 ・5位:スズキ「ハスラー」(4万3346台)
 ・6位:スズキ「ワゴンR」(3万6390台)
 ・7位:スズキ「アルト」(2万9504台)
 ・8位:日産「ルークス」(2万9433台)
 ・9位:三菱「デリカミニ/eK」(2万8916台)
 ・10位:ダイハツ「ミラ」(2万6163台)

 2025年度上半期の新車(登録車)販売台数ランキングは、トヨタ「ヤリス」(販売台数7万5349台)が1位を獲得しました。

 これに続きトヨタ「カローラ」「ライズ」「ルーミー」「シエンタ」と、トヨタ車がトップ5を独占しました。

 5位のトヨタ「シエンタ」は8月5日に一部改良を実施。電動パーキングブレーキやレーダークルーズコントロール(全車速)の全車標準装備などを行い、大幅に商品力を高めたほか、特装車「JUNO」を設定しています。

 9月の単月では6位(7464台)に位置していますが、今後のランキングでは順位が変わる可能性があります。

 8位/9位のトヨタ「ノア/ヴォクシー」は人気のミドルサイズミニバンです。こちらも9月2日に一部改良を実施したばかりで、グレードの整理と装備の充実化、ボディカラーの変更が行われています。9月はノアが11位(6721台)、ヴォクシーが12位(6623台)を販売しており、今後の台数の推移にも注目です。

 10位は日産の主力コンパクトカー「ノート」が獲得。こちらも8月28日に一部改良され、先進装備の熟成や新たなカスタムカーの設定などが行われています。9月単体では7402台を販売しました。

 このほか11位のトヨタ「アクア」も9月1日に、デザインの変更を含めた大幅マイナーチェンジを実施しています。

 9月までに多くの車種で一部改良が実施されており、上半期や9月の販売台数にはまだ反映されていませんが、10月以降の販売台数には顕著に現れる可能性もあり、引き続き注視されます。

 軽自動車の2025年度の上半期の販売台数ランキングでは、2023年10月に現行型がデビューしたホンダ「N-BOX」(販売台数9万7958台)が1位を獲得。10万台に迫る勢いで、ダントツの人気を維持しています。

 2位はスズキ「スペーシア」(販売台数7万9805台)で、N-BOXと同タイミングでモデルチェンジ。これまで単月ではN-BOXを破ることもあったなど、こちらも非常に高い人気を誇ります。

 3位はダイハツ「ムーヴ」(販売台数6万513台)が獲得。2025年6月に7代目となる新型が発売。手頃な価格ながら、スライドドアを採用するなど刷新。人気の派生モデル「ムーヴキャンバス」とあわせて非常に好調です。

 8位は日産「ルークス」(販売台数2万9433台)ですが、8月22日に4代目の新型が公開され、秋に発売予定です。デザインの大刷新が注目を集めており、発売後の推移に注目されます。

 ルークスの兄弟車で9位に位置する三菱「デリカミニ/eK(eKスペース)」も、10月29日に新型へのフルモデルチェンジが予定されています。デリカミニはわずか2年での全面刷新となりますが、キープコンセプトで熟成を図りました。

※ ※ ※

 登録車(普通車)と軽自動車をすべて含んだ2025年度上半期の総合ランキングは以下の通りです。

●2025年度上半期(4月〜9月) 新車販売速報 乗用車ベスト10

 ・1位:ホンダ「N-BOX」(9万7958台)
 ・2位:スズキ「スペーシア」(7万9805台)
 ・3位:トヨタ「ヤリス」(7万5349台)
 ・4位:トヨタ「カローラ」(6万2852台)
 ・5位:ダイハツ「ムーヴ」(6万513台)
 ・6位:ダイハツ「タント」(5万5165台)
 ・7位:トヨタ「ライズ」(5万111台)
 ・8位:トヨタ「ルーミー」(4万8712台)
 ・9位:トヨタ「シエンタ」(4万6816台)
 ・10位:スズキ「ハスラー」(4万3346台)

 総合ランキングでは、軽自動車に加え、5ナンバー(小型車)サイズのコンパクトカーやSUV、ミニバンが目立ちます。

 いっぽうセダンやステーションワゴンの姿はなく、低迷ぶりが目立ちます。50位以内の全体を見ても、トヨタ「クラウン」(ただしシリーズ合算)やスバル「レヴォーグ」程度で、ランクインしている車種は非常に稀になりました。

 金額帯は総合ランキングの10位以内は200万円台が占めており、サイズもコンパクト〜ミドルサイズがほとんどです。低価格で、両側スライドドア付きのワゴンやSUVの需要が高いことがわかります。

 いっぽう、唯一500万円以上と高価格帯に位置するトヨタ「アルファード」が普通車ランキングの上位にエントリーしています。

 なおランキング外の車種でも一部受注停止となっているものや、フルモデルチェンジが予定されていたり、新型の登場が噂されているものなどもあり、引き続きランキングに変化が生じる可能性があります。

 なお、10月には「ジャパンモビリティショー2025」の開催も控えており、ここから2025年下半期にかけては、新車の動向に大きな変化が生じる可能性が高そうです。

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Writer: くるまのニュース編集部

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