「24時間無料」でも「車中泊」はやめて…。 道の駅やSA・PAの「トラブル」なぜ起きる? 利用者の「残念すぎる勘違い」とは
日本各地に設置された「道の駅」は、ドライバーにとって休憩や買い物に欠かせない存在です。しかし、24時間無料で利用できるという利便性の反面、一部の利用者による車中泊を巡るトラブルが後を絶ちません 。ゴミの放置やトイレの不適切な利用といった問題は、道の駅の運営者や他の利用者にとって大きな悩みの種となっています 。なぜ、このようなトラブルが起きるのでしょうか。その背景には、車中泊に対する「残念な勘違い」があるようです 。
道の駅はあくまで休憩施設、車中泊は?
移動と宿泊をひとつにした、自由な旅の手段として注目されている「車中泊」。
コロナ禍をきっかけにその人気は急拡大しましたが、近年ではマナー違反や利用トラブルが各地で問題視されるようになっているようです。
移動手段と宿泊手段を兼ね備えたスタイルは利便性が高く、キャンピングカーを購入する人や、自家用車を車中泊仕様に仕立てるユーザーも珍しくありません。
しかし、ブームの拡大とともに、近年はマナー違反やトラブルに関する声も多く聞かれるようになってきているといいます。

SNS上では、「家の近くに海があるけど、車中泊をしてゴミを放置する人が増えたから海辺でのキャンプが禁止になった」、「近所の道の駅で車中泊をしている人が騒いでいて迷惑」、「道の駅の駐車場でバーベキューをしている人いたけど、さすがに非常識すぎない?」といった声があがっており、苦言を呈するコメントも少なくありません。
一部の利用者の行動が、車中泊全体の印象を損なう事態にもつながりかねませんが、いったいなぜ、このような問題が起きているのでしょうか。
車中泊のマナー問題が大きくなった背景の一つとして指摘されるのが、「車中泊」と「キャンプ」を混同するケースの増加です。
そもそも車中泊とは、移動中にクルマで一時的に休息・仮眠をとるための行為を指します。
それに対しキャンプは、炊事や屋外での飲食、レクリエーションなどを含むレジャーです。
たとえば、椅子やテーブルを広げて調理を始めるといった行為は、キャンプに該当するとされています。
問題なのは、こうした行為が本来キャンプ行為が想定されていない場所、つまり道の駅やサービスエリア/パーキングエリアといった公共のスペースでおこなわれている点のようです。
例えば道の駅は国土交通省が管轄する一般道路上の休憩施設で、全国に1221か所(2024年4月時点)にあります。
こうした道の駅での車中泊に関して、国土交通省は「道の駅は休憩施設であるため、駐車場など公共空間で宿泊目的の利用はご遠慮いただいています。もちろん道の駅は、ドライバーなど皆さんが交通事故防止のため24時間無料で利用できる休憩施設であるので、施設で仮眠していただくことはかまいません」とアナウンスしています。
また過去の取材でNEXCOの各担当者は「仮眠と車中泊の違いを明確に定義していませんが、『宿泊を目的とした駐車』は『ご遠慮』いただいております」とコメントしていました。



















