スバルの「超“極小”ミニバン」に注目! 全長3.5m級ボディで「3列・7人乗り」!? 時代先取りな“車中泊仕様”まであった「ドミンゴ」とは
1980年代、スバルから軽自動車より一回り大きいだけのボディに3列7人乗りのシートを詰め込んだ独創的なミニバン「ドミンゴ」が登場しました。その唯一無二のコンセプトは、なぜ市場から姿を消してしまったのでしょうか。
ニッチ市場を開拓したスバル独創の「コンパクト7シーター」
スバル「ドミンゴ」は1983年に登場した小型ワンボックス型のワゴンモデル。軽ワンボックス「サンバー」を基に1リッター直列3気筒「EF10」型エンジンを搭載(のちに1.2リッターも追加)し、3列・7人乗りを実現しました。
軽の取り回しを保ちながら多人数に応える“軽プラスα”の発想を中核としたコンセプトが当時非常に斬新でした。
![スバルの超“極小”ミニバン「ドミンゴ」![写真は2列目席をたたみ1列目を回転した状態/画像提供:SUBARU]](https://kuruma-news.jp/wp-content/uploads/2025/04/20240426_SUBARU_DOMINGO_000.jpg?v=1714114695)
ドミンゴは1994年にフルモデルチェンジを行い、2代目は1.2リッターの「EF12」型を搭載。
ECVTやパワーステアリングの採用で快適性も強化し、フルタイム4WDや4輪独立懸架の組み合わせにより、商用車ベースとは思えない素直な乗り味を狙いました。
最終型のボディサイズは全長3525mm×全幅1415mm×全高1925mm(標準ルーフ)。ホイールベースは1885mm、最小回転半径は4.2mで、小さな取り回しと7名乗車を両立しました。カタログ燃費は13km/Lから14.2km/L(10・15モード燃費)とされています。
駆動方式はRRとフルタイム4WD、変速機は5速MTとCVTを設定。ハイルーフ仕様は全高1995mmに達し、積載の自由度も広げました。
車両重量はグレードにより950kgから1150kgで、使い方や地域事情に応じて多彩な選択肢が用意されていました。
エクステリアは大型バンパーで量感を与えつつ視界を確保。インテリアでは2列目と3列目の座面/背もたれ形状や前席回転機構を活かし、用途に応じて対座、フラット化、積載重視など“多用途空間”へ変化できる設計としました。
とくに2代目のハイライトが「マルチファンクションシート」です。
前席回転でリビングのように対座し、2列目/3列目を倒せば車内をフルフラット化。就寝や荷室拡大など“10種類以上”のレイアウトが実現可能で、現在の車中泊ブームを先取りした存在でした。




































