大阪〜和歌山「最短ルート」の国道168号にトンネル開通! 「紀伊半島のド真ん中」通過の名物“酷道”が大変化! 五條新宮道路の「山ブチ抜き」 相賀トンネル19日開通
和歌山県は国道168号の「相賀トンネル」が、2025年9月19日に開通すると発表しました。
紀伊半島の新たな「大動脈」 さらに進捗
和歌山県は2025年9月12日、国道168号の「相賀トンネル」が、2025年9月19日14時に開通すると発表しました。
一体どんなトンネルで、開通したらどう便利になるのでしょうか。

国道168号は、大阪府枚方市から奈良県を通り、和歌山県新宮市を結ぶ国道です。
枚方市駅南の国道1号から生駒を抜け、王寺・大和高田・御所を経て、五條からはちょうど紀伊半島の真ん中を貫くかたちで新宮へ到達します。約180kmの総延長がある、長い路線です。
事実上日本最大の村となる奈良県十津川村などの奈良・和歌山内陸部にとっては最重要のアクセス路であり、さらに「紀伊山地の霊場と参詣道」が世界遺産として登録されていることから、観光客からの需要も増加中。
「日本最長の路線バス」として知られる奈良交通の八木新宮線(特急301・302系統)も、近鉄大和八木駅からここを通って新宮駅まで向かいます。
しかし、五條から新宮までは、狭隘かつ急峻なカーブが連続する山岳区間で、すれ違いも難しく、「酷道」と称されるほどの状態。あえてこれを楽しむために訪れる人もいるレベルです。
このクネクネした山道を延々と走らないと、新宮や五條までにすら行けないことで、救急車で医療機関に搬送するまでかなりの時間を要し、また災害時に土砂崩れなどで寸断される危険性が高い箇所も多く、大雨や台風ではよく通行止めとなっている現状があります。
そうしたことから、山岳区間約130kmをまるごと高規格化する「五條新宮道路」事業が行われています。
もし完成し、まともに走れるようになったら、高速や走りやすい国道などを含めた高規格道路の「空白地帯」たる紀伊半島内陸部に、超便利なネットワークが構築され、大阪エリアなどから遥か遠く感じた紀伊半島南部地域が、至近になります。
五條新宮道路は区間がブツ切れでありながらも徐々に建設が進み、十津川までのアクセスは良好になりつつあります。
今回開通するのは、十津川〜新宮間で最後の1区間となっている「相賀高田工区」4.8kmのうち、相賀トンネルを含めた約1.4km。
熊野川の形状に沿って、現状で北に向かって凸となっているところを山側でズバッとまっすぐ通り抜ける形で通行することができます。
なお相賀高田工区のうち、十津川寄りの3.4kmは現在も事業中。
2つ目のトンネルを掘削中に基準値を超える重金属が検出され、残土の処理が高額になることから工事が中止になっています。この工区の開通はしばらく先になりそうです。
Writer: くるまのニュース編集部
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