なぜ日産には「コンパクトミニバン」がないのか!? 安くてちょうどいい“5ナンバー”サイズの「シエンタ」「フリード」は大人気なのに“モッタイナイ”! 復活を期待したい「キューブキュービック」に再注目

日産の次期「コンパクトミニバン」開発に期待大!

 そのうえで、勝ち抜くための「プラスアルファの魅力」を加えることが重要です。

 たとえばデザイン面では、かつてのキューブで好評だった個性的な内外装デザインを現代風に刷新した「令和版キューブ」というのも良いでしょう。

今こそ求められる「“令和版”キューブキュービック」!
今こそ求められる「“令和版”キューブキュービック」!

 あるいは、まもなくフルモデルチェンジ予定の高級ミニバン、次期型「エルグランド」に似せたプレミアムテイストの「エルグランド“ミニ”」というキャラクターも良いかもしれません。

 日産ならではの魅力を活かしたデザインは、好評を得るのではないでしょうか。

 パワートレインには、高速走行時の燃費性能に優れた最新の第3世代「e-POWER」(ハイブリッド)を搭載することで、走行性能と経済性の両立が期待できます。

 2枚の大型ディスプレイを配した先進的なインテリアや、上質な素材を使用した内装によって、クラスを超えた高級感を演出するというのも、昨今の日産車らしい仕上がりになります。

 もちろん、狭い場所でもスムーズに取り回せる小回り性能や、視界が広く運転しやすいコクピット設計、外観からは想像できないほど広々とした荷室スペース、荷物の出し入れがしやすいリアガラスハッチなど、使い勝手に配慮した設計も必要ですが、こうした工夫も日産はもともと得意とするところです。

 両側スライドドアなどの基本を押さえたうえで「日産らしさ」を取り入れれば、競合モデルに匹敵する人気を得る可能性は十分にあるのではないでしょうか。

※ ※ ※

 アメリカや中国市場と比べると、日本市場は小さいものです。しかし日本は日産にとってのホームマーケットでもあります。

 足元の国内販売を盛り上げることは、日産という会社を支えてくれる「信頼の礎」になるはずです。

 ぜひとも日本の顧客が求める3列シートのコンパクトミニバンを早急に開発して欲しいところ。

 いや、筆者(自動車ジャーナリスト 吉川賢一)にいわれるまでもなく、日産のマーケティング部門がしっかり機能しているならば市場の盛り上がりを見逃すはずはなく、すでに社内での企画・開発が密かに進んでいるかもしれません。

 日産が早々にキューブ3後継モデルを「サプライズ発表」してくれることを、大いに期待しておきましょう。

【画像】超カッコいい! これが「日産コンパクトミニバン」です! 画像で見る(30枚以上)

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Writer: 吉川 賢一

日産自動車にて11年間、操縦安定性-乗り心地の性能開発を担当。スカイライン等のFR高級車の開発に従事。新型車や新技術の背景にあるストーリーや、作り手視点の面白さを伝えるため執筆中。趣味は10分の1スケールRCカーのレース参戦、クルマ模型収集、サウナなど

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