ブリヂストンのスタッドレスタイヤ「ブリザック」がさらに進化! 発表されたばかりの新型「WZ-1」を氷の上や一般道で試乗して“安心感”を覚えたワケ
氷上とは思えないグリップ力を体感 限界線を超えてもコントロール幅が広い
スケートリンクでは、2車線道路の交差点を曲がるようなシチュエーションのコーナリングも試しました。
アクセルのオン/オフにより走行ラインが膨らんだり戻ったりしますが、ちょっとアクセルを踏み気味にしてハンドルをいっぱい切ると、グリップ限界を超えて滑り出すのは、従来品のVRX3も新スタッドレスのWZ-1も同じです。しかし滑った状態でもまだグリップが残っている感じでよく粘っているという印象なのがWZ-1です。

ここでアクセルを戻すか、ハンドルを戻すことによってグリップを回復させますが、回復するときのグリップは氷上とは思えない力強さです。
氷上でのタイヤの摩擦円の大きさを感じると同時に、この限界線を超えたところでもスポンと抜けてしまうのではなく、まだグリップが残っているので安心感があります。つまりコントロールできる範囲が広いということです。
クルマが走るには広いとはいえないアイススケートリンクでは、せいぜい20km/hプラスくらいしか出せません。ということで氷上性能のほんの一端しか体験できていませんが、WZ-1の性能が大きく飛躍していることは確認できました。
路面温度の高いドライ路面でケース剛性の高さを実感 ロードノイズも小さい
また、夏の暑い日に一般道を走る機会を得ました。スタッドレスタイヤにとっては酷な走行でしたが、ヤリスと日産「アリア」(235/55R19 101Q)での試乗は、スタッドレスタイヤとは思えないしっかり感に驚きました。

トレッドがヤワではなく、ドライ路面でしっかり踏ん張っていました。当たりは丸いのですが、ケース剛性(骨格部)がしっかりしているという感触もありました。その分、スタッドレスタイヤにしては乗り心地が硬めに感じます。
アリアはバッテリーEVなのでタイヤ騒音も聞こえやすいのですが、高速道路を走行してもゴォーというロードノイズもシャーというパターンノイズも気になることはありませんでした。
実際に使うユーザーが喜びそうなWZ-1の性能は、4年経過しても性能低下が小さいということではないでしょうか。氷上ブレーキ性能では、4年経過しても新品のVRX3の性能を上回るという実験結果が発表されています。
ブリザックはWZ-1に進化して、さらに安心感が長く続くスタッドレスタイヤになっているようです。






















