6月販売54台…ホンダ「スポーツSUV・S7」苦戦、なぜ? トヨタ、日産、マツダ好調の中、ホンダに何が? 「頑張って欲しいが…」 中国市場の現状はいかに

ホンダに何があった? 中国市場で頑張って欲しいが…

 ホンダはこれまでも広州汽車との「広汽ホンダ」、そして東風汽車との「東風ホンダ」の2つの合弁会社からヴェゼルをベースとする中国専売BEVを販売してきました。

 2021年には「e:N」シリーズを発表、2代目ヴェゼルベースの「e:NS1/e:NP1」を発売しました。

 発売後しばらくは販売状況も悪くありませんでしたが、現在は両者ともに販売台数が2ケタの月も珍しくはありません。

 販売不振の要因が、先ほど挙げた「ガソリン車ベースのBEV」であるという点です。

 中国では「油改電」との俗称で呼ばれ、消費者からはあまり歓迎されません。

 既存のガソリン車ベースのBEVは専用設計BEVと比べ、ボディやプラットフォーム、室内空間といった多くの点で制約を受けます。

武漢モーターショー2021で発表された東風ホンダの「e:NS1」
武漢モーターショー2021で発表された東風ホンダの「e:NS1」

 多数の中国メーカーがEV専用設計のモデルを続々とリリースする中、流行に敏感で先進性を第一に考える中国の消費者は、わざわざ日系メーカーの「油改電」を選ぶ理由など無いのです。

 2024年には専用ボディを持つ「e:NS2/e:NP2」が登場しましたが、パワートレインはe:NS1/e:NP1から大した変化はなく、新鮮さに欠ける印象です。

 販売回復も期待されていましたが、1年経っても両モデル合計の販売台数は毎月400台前後という悲惨な結果でした。

 これに加えて東風ホンダからは若年層を想定したスポーティな新ブランドBEV「リンシー L」も発売されたものの、こちらも月間販売台数は平均100台にも満たず、続く新モデルも投入されていません。

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