マツダ新型「CX-5」世界初公開! 9年ぶりの全面刷新でディーゼルモデル廃止!? 「主力SUV」の“電動化”が確実なワケとは!
CX-5のEVが2027年にもデビューする?
マルチソリューションについては、マツダが2025年3月に実施した「マルチソルーション説明会2025」で明らかになっています。
なかでも、新ハイブリッドシステム・SKYACTIV-Zは、排気量2.5リッターの4気筒直噴ガソリンエンジンで、欧州ユーロ7と米国LEV4・Tier4などの厳しい環境規制をクリアできると言います。
新型CX-5では、稼ぎの大黒柱としてマイルドハイブリッドを発売し、本命であるSKYACTV-Zを2027年に導入しながら、2030年代にはSKYACTIV-Zが量産効果によってコスト削減を期待することになるでしょう。

また今回、謎が解けたことがありました。それは、新型CX-5のEVが、SKYACTIV-Zと同じ2027年に登場することです。
マツダからそうしたリリースはまだありませんが、これまでマツダが公開してきた事実を重ね合せると、そうしたシナリオが見えてきます。
まず、マルチソリューション説明会2025で、現行CX-5で架装した実験車両が雪上走行する様子が動画で紹介されました。
現在は取締役・専務執行役員・CTO(最高技術責任者)で、同説明会の開催時は電動化推進担当の常務執行役員だった、梅下隆一氏が「これが、2027年に量産予定のグローバルEVの実験車両」と紹介したのです。
その上で、EV専用プラットフォームとして投影したイメージ図で、薄っすらとSUVっぽいエクステリアが分かるような表現をしています。
さらに、6月に実施した山口県防府工場での視察取材会に参加した際も、プレゼンテーションの中で「2027年導入予定の自社開発バッテリーEVは防府工場で生産予定」と紹介しましたが、それは3月のマルチソルーション説明会2025と同じくSUVっぽいエクステリアが分かるもので、備考として「イメージ画像」とある点が気になりました。
そして今回、公開された新型CX-5欧州仕様のエクステリアが、2027年導入予定のマツダ自社開発EVとかなり近いように感じました。
詳しく見れば、新型CX-5のほうがロングノーズでスッキリしたエクステリアで、EVイメージ図はボディ全体が少しぽっちゃりしていますが、あくまでも“イメージ図”だとすれば、市場導入時期を考えると、2027年登場のマツダ独自EVはCX-5ベースになる可能性が高いように思います。
※ ※ ※
仮に、新型CX-5にEVラインナップがあるとすれば、SKYACTIV-Zを含めて、新型CX-5がマツダの次世代マルチソリューションの中核になるでしょう。
クリーンディーゼルで本格的に幕を開いた、マツダのマルチソリューションが次のステージに向かうのです。
Writer: 桃田健史
ジャーナリスト。量産車の研究開発、自動車競技など、自動車産業界にこれまで約40年間かかわる。
IT、環境分野を含めて、世界各地で定常的に取材を続ける。
経済メディア、自動車系メディアでの各種連載、テレビやネットでの社会情勢についての解説、自動車レース番組の解説など。





































































