スズキは、「SUZU-CARGO（スズカーゴ）」という小型モビリティを開発中です。

　2023年10月に開催された「ジャパンモビリティショー2023」で世界初公開され、話題となったスズカーゴですが、どのような乗り物なのでしょうか。

　スズカーゴは、「電動キックボード」も属する車両区分「特定小型原動機付自転車」。電動キックボードと同じく、16歳以上であれば運転免許がなくても乗ることできる手軽さが魅力で、加えて、四輪を備えることから転倒しづらく、安定した走行が可能です（ヘルメット着用は努力義務）。

　スズキは、高齢者の移動に使われる「セニアカー」も販売しており、その知見がスズカーゴにも活かされたといいますが、スズカーゴでは若者も乗れるカッコいいデザインを採用しているところがポイント。

　オフロードを走るバイクや自転車をイメージしたデザインや、ブルーやイエローといったアクティブなカラーリングとすることで、高齢者のみならず、若い人にも受け入れられるようなスタイルを実現しました。

　スズカーゴのサイズは全長1900mm×全幅600mm×全高1000mm（ミラー除く）と非常にコンパクト。荷台を設置した商用仕様で、まるで“ミニ軽トラ”とでも呼べるようなユニークなスタイリングです。

　幅565mm×奥行1050mm×高さ300mmの荷台を装備し、荷台容量は175リットルを確保、最大積載量は30kgとし、仕事で物を運んだり、趣味の道具を載せるなど、さまざまな用途に使われることを想定しています。

　スズカーゴはリアにモーターとバッテリーを搭載。キックボードと同様に、走行モードは、最高時速20km／hの走行ができる「車道走行モード」と、最高時速6km／hまでの「歩道走行モード」があり、電動キックボードと同じく、ハンドル両端の表示灯が緑に「点灯」していたら車道走行モード、「点滅」していたら歩道走行モードということがわかるようになっています。

　アクセルは電動キックボードと同じく、右手の親指で操作し、上に押し上げると前進し、離すと減速します。スイッチ操作で「後退モード」にもなり、狭いスペースでも自在に車両を動かすことが可能です。

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　16歳以上であれば運転免許不要で誰でも乗ることができるスズカーゴは、免許取得前の若者から、免許を返納した高齢者の移動はもちろん、大きな荷台が設置されることから、荷物の運搬など、多様なニーズに応える乗り物となっています。

　なお、荷台がなく、スクーターのようなスタイルの「スズライド」という乗用仕様も存在します。

　スズキによると、スズカーゴ／スズライドは将来の市販化に向けて鋭意開発中とのこと。もしかしたら2025年秋に開催される「ジャパンモビリティショー2025」で、さらに進化した姿がお披露目されるかもしれません。