激売れホンダ「N-BOX」のNAエンジン車で峠道はつらい? 実燃費テストで意外な結果が…

まるでハイブリッドカーのような低燃費値も

 市街地区間は東京と世田谷区を東西に貫く世田谷通りを郊外から都心方面へ向かう道を13km走りました。混雑こそしていませんでしたが、スピードのあまり出ない片側一車線かつ信号も多い道なので、ごく一般的な市街地の状況です。停車や発進も多いここで20km/L近くまで燃費が伸びたことは、車体の軽さなど軽自動車のメリットを感じさせました。

ホンダセンシングでのACCを利用した走りでは高い燃費性能も

 往路の東名高速道路では、クルーズコントロールを使わずに制限速度で83kmを走行。しばらくは制限速度100km/hですが、山岳区間になるときつい勾配が始まるとともに制限速度は時速80キロに抑えられます。

 とはいえ、自然吸気エンジンの軽自動車にとっては楽な状況ではありません。気を抜くと速度が落ちやすいので、しっかりとアクセルを踏み込む必要があります。この長い登り坂が復路の高速道路に比べて燃費が伸びなかった理由です。

 47.4km走った峠道の燃費数値が思いのほか良好だったのは、「ターンパイク」という長い下り道で燃費を稼げたのが大きな要因。軽自動車としては重いものの一般的な乗用車よりは軽い車体により、上り坂での燃費低下が思いのほか少なかったのも印象的でした。

 復路の高速道路(走行60.7km)での燃費が往路に比べて良好だった理由はふたつ。ひとつは往路と違って、きつい上り坂がなかったことです。もうひとつは往路では通らなかった小田原厚木道路の制限速度が時速70キロと低く、速度上昇の燃費悪化が少なかったこと。高速道路走行時にエネルギーをロスする抵抗のうちほとんどの割合は空気抵抗で、空気抵抗は速度の2乗に比例して増えます。つまり高速道路では速度が低いほうが燃費が良くなるというわけです。走行速度が時速10キロ低いだけで燃費は大きく違いました。

 では、今回計測したN-BOXの燃費をカタログ記載のJC08モードと比べてみるとどうでしょうか。N-BOXの自然吸気エンジン(FF車)のJC08モード燃費は27.0km/L 。これはレギュレーション上で定められた環境で計測された目安ですが、実際に走った市街地や峠道の燃費がカタログ記載値の約3割減というのは良好な結果と言え、約20km/Lは立派です。まるでハイブリッドカーのような経済性です。

 また速度を抑えて平地の高速道路を走れば23.1km/Lも走るのだから、驚きでした。N-BOXの実燃費は十分に満足できる水準と言えるでしょう。

ホンダ N-BOXノンターボ車で箱根ターンパイクを走ってみた【写真】

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