スバル斬新「“3列7人乗り”SUV」に注目! ステーションワゴン譲りのボディ&「伝統4WD」で悪路もヨユーの走行性能! “水平対向エンジン”搭載の「エクシーガ クロスオーバー7」とは!
現在は、一部のスポーツクーペやOEM車を除いて5人乗りのクルマしかないスバルですが、過去には「エクシーガ クロスオーバー7」という7人乗りのクルマがありました。どのような特徴があったのでしょうか。
「ワゴン×SUV」で走りと悪路性能がいい!
「エクシーガ クロスオーバー7」は、かつてスバルが販売していた7人乗車可能なクロスオーバーモデルです。
ステーションワゴンをリフトアップしたようなスタイルで、まるで「レガシィ アウトバック」を7人乗りにしたかのようなクルマでした。
一体どのような特徴があったのでしょうか。

エクシーガ クロスオーバー7は、2015年にデビュー。7人が乗車できるという点ではミニバンに分類されそうですが、実際はステーションワゴンをリフトアップしたSUV風ボディに3列目シートを取り付けたスタイルだったため、スバルは「7シーターSUV」と呼んでいました。
長い車名には理由があり、実はこのクルマの元になったのは「エクシーガ」(2008年発売)というクルマでした。
エクシーガは、「レガシーツーリングワゴン」をベースとし、3列目シートを備えた7人乗車が可能モデルです。
その後、エクシーガを大幅改良する形で2015年に登場したのがエクシーガ クロスオーバー7でした。
ボディサイズは全長4780mm×全幅1800mm×全高1670mm、ホイールベースは2750mm。パワートレインは同2.5リッター水平対向4気筒エンジンにリニアトロニックCVTを搭載し、駆動方式はスバル伝統のシンメトリカルAWDを採用していました。
クロスオーバーと名乗る理由は、エクシーガをリフトアップしてホイールアーチにオーバーフェンダーを取り付け、SUVのように仕立てていたため。
しかし、これは単なるエクステリアのドレスアップに留まらず、最低地上高は150mm(エクシーガ)から20mm高められて170mmになっていました。そのため、キャンプ場などの未舗装路やスキー場へアクセスする雪道でも問題なく走行することが可能でした。
乗車人数は車名の通り7人。後列になるほど着座位置が高くなる「シアターレイアウト」を採用し、3列目の乗員も快適な前方視界を確保したほか、3列目にも大人が座れるスペースと適度なクッション性のあるシートを用意したこともあり、快適に過ごせます。
運転支援システム「EyeSight(アイサイト)」は、エクシーガから引き継いで「ver.2」が搭載されました。
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エクシーガ クロスオーバー7は登場から2年足らずの2017年をもって生産を終了。同車を最後に、現在に至るまで、スバルが国内で販売するモデルに3列シート車は存在しません。
その理由として、いくつかの要因が考えられ、まず、3列シートを好むファミリー層にはスライドドアが求められる傾向があるということがあげられます。
しかし、スバルは水平対向エンジンを縦置きする都合上トランスミッションがキャビン側に伸びるため、いわゆる箱型のミニバンを設計するのが困難です。
また、スバルのクルマを好む層は、ファミリーユースでも「運転する楽しさ」を重視する傾向があり、箱型ミニバンとの親和性が低いことも一因と考えます。
今のスバル車は一部の共同開発モデルを除けば、ステーションワゴン、ハッチバック、SUV(クロスオーバーを含む)とボディタイプを絞ったラインナップとなっています。
もちろん、多人数乗車を希望するユーザーもいると思いますが、「多人数乗車ができない代わりに走行性能が高い」というスバルの魅力を、存分に味わうのもいいでしょう。
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