トヨタは2025年6月11日、「ハリアー」を一部改良し、同日より販売を開始しました。

　今回の改良では、GグレードにPHEVモデルを追加するとともに、特別仕様車「Z“Leather Package・Night Shade”」および「Z“Night Shade”」を新たに設定しました。

　また、人気の高いオプションを標準装備化し、装備内容を充実させています。

　そんな進化を果たしたハリアーのなかでも、最も手頃なエントリーモデルはどのようなクルマなのでしょうか。

　ハリアーは1997年に初代が登場し、「高級クロスオーバーSUV」という新たなジャンルを切り開いたモデルです。

　現行の4代目モデルは2020年にフルモデルチェンジを行い、シリーズ初のPHEVモデルがラインナップに加わりました。

　主なグレードは「G」と「Z」の2種類で、今回の改良では従来の最安グレード「S」が廃止されたことで、最安モデルと最上級モデルの装備差が縮小しました。

　さらに、専用ブラックパーツを採用した特別仕様車「Z“Leather Package・Night Shade”」と「Z“Night Shade”」が新たに追加されています。

　そのなかで最も安価なモデルが「G（ガソリン車 2WD）」です。

　ボディサイズは全長4740mm×全幅1855mm×全高1660mm、ホイールベースは2690mmで、他のグレードと共通です。

　エクステリアでは、Gグレードにもメッキ塗装のアウターハンドルやフロント・リアバンパーのメッキモールが装備され、上質な雰囲気を演出します。

　また、足元には切削光輝＋ダークグレーメタリック塗装の18インチアルミホイールを採用している点も特徴です。

　ボディカラーは全4色が用意されており、Gグレードのガソリンモデルではそのうち3色から選択可能です。

　インテリアのシートはファブリックと合成皮革のコンビネーションで、ブラックまたはブラウンの2色から選べます。

　最上級モデルには装備される助手席パワーシートは省略されていますが、運転席には8ウェイパワーシートが標準装備されており、快適性に配慮されています。

　快適装備に関しては、今回の改良でステアリングヒーターや運転席・助手席シートヒーターが全車標準装備となりました。

　そのほか、12.3インチTFTカラーマルチインフォメーションディスプレイ、静電タッチ式ヒーターコントロールパネル、電動パーキングブレーキなども搭載され、上級グレードとほぼ同等の装備内容となっています。

　安全装備では、「トヨタセーフティセンス」を標準装備。

「プリクラッシュセーフティ」や「レーダークルーズコントロール」などの予防安全機能が含まれます。

　今回の改良では、先進安全装備の機能が強化され、プリクラッシュセーフティの検知範囲の拡大や、車線逸脱抑制機能付きのレーンディパーチャーアラート（LDA）が追加されています。

　駐車支援装備としては、Gグレードにはバックガイドモニターが標準装備。

　Zグレードに標準の「パノラミックビューモニター」はオプション設定となります。

　パワーユニットは2リッターガソリンエンジンで、Direct-Shift-CVTとFF（前輪駆動）を組み合わせ、最高出力170ps、最大トルク203Nmを発揮します。

　なお、「G（ガソリン車 2WD）」の価格（消費税込）は371万300円で、最上級モデル「Z（プラグインハイブリッド車 E-Four）」の626万100円と比較すると、250万円以上の価格差があります。

　今回の改良により、従来の最安グレードが廃止され、グレードラインナップが整理されました。

　上位グレードとの装備差が小さくなったため、最安モデルを選んでも装備面での満足度は高いでしょう。