夏に「サンダル運転」増加!? “ペダル操作”に支障をきたす恐れも…実際「交通違反」になるの? 万一の時に“大変な事態”招く危険性とは

愛車の車内を「土足禁止」にして、オーナー自ら裸足や靴下を履いた状態で運転する人がいます。裸足や靴下を履いた状態で運転しても大丈夫なのでしょうか。

サンダルでの運転は「法令違反」?

 愛車の車内を土足禁止(いわゆる土禁)にして、オーナー自ら裸足や靴下を履いた状態で運転する人がいます。

 靴を脱いで靴下だけの状態や裸足で運転しても大丈夫なのでしょうか。

実際どうなのか
実際どうなのか

 ドライバーの中には、土禁以外にも、海沿いなどに住んでいたり海水浴やサーフィンのときなど、ちょっとそこまで移動するのに裸足やビーチサンダルを履いて運転するケースもあります。夏は特にこうした運転が増えてくるかもしれません。

 裸足や靴下を履いた状態で運転すること自体は違反ではないとされていますが、地域によって解釈が異なるため、気になるようであれば住んでいる場所の最寄りの警察署に確認してみることをおすすめします。

 なお、裸足や靴下を履いた状態での運転において特に注意しておきたいことは「急ブレーキを踏まなければならない状況で、思い切りブレーキペダルを踏み込めるかどうか」です。

 急ブレーキを行うにはそれなりの踏力が必要であり、また緊急時においてブレーキペダルを確実に「踏み抜かなくては」なりません。

 裸足や靴下を履いた状態でとっさに急ブレーキを行う場合、すべってペダルを踏み損ねたり、思うように踏み込めない可能性があります。

 クルマのペダル類は基本的に「靴などの履き物を履いた前提での使用」を想定しているものとされ、クルマの取扱説明書にも靴を履いた前提での運転方法やアクシデント時の対処法が記載されているケースもあります。

 また、クルマのペダルを吊り下げるアーム類もスチール製であることが大半です。

 急ブレーキ時やとっさの動作が求められる状況において、アームに指などをぶつけて怪我をする可能性も大いにあります。

 その他、万一事故を起こしてしまった際に、裸足や靴下を履いた状態で運転したことが「過失割合(事故を起こした者同士の過失の割合)」において、不利になる可能性も考えられます。

 つまり、靴を履いていれば回避できたかもしれないアクシデントに見舞われる可能性が意外なほど多いということです。

 そのためにも、違反ではないにせよ、できるだけ裸足や靴下を履いた状態での運転は避けた方が安全です。

 なお、冒頭のビーチサンダルをはじめとするサンダル類や厚底の靴、ハイヒールでの運転は、道路交通法第70条の「安全運転の義務」には『車両等の運転者は、当該車両等のハンドル、ブレーキその他の装置を確実に操作し、かつ、道路、交通及び当該車両等の状況に応じ、他人に危害を及ぼさないような速度と方法で運転しなければならない』に反してしまう可能性もあります。

 違反になるかどうかは全国各地の都道府県ごとによって微妙に異なります。気になるようであれば、最寄りの警察署に確認することをおすすめします。

 しかし、サンダル類や厚底の靴、ハイヒールを履いた状態での運転は、安全上、避けた方が良いことは確かです。

 どうしても「屋外で履いた靴で運転するのは、土足のまま部屋を歩くみたいで落ち着かない」というのであれば、「運転専用に準備した靴」、できれば靴底の薄いドライビングシューズなどに履き替えることをおすすめします。

 車内が汚れないばかりか、靴底の薄い履き物で運転することにより、微細なアクセルワークができるようになるからです。

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Writer: 松村透

株式会社キズナノート代表取締役。エディター/ライター/ディレクター/プランナー。
輸入車の取扱説明書制作を経て、2006年にベストモータリング/ホットバージョン公式サイトリニューアルを担当後、2013年に独立。フリーランスを経て株式会社キズナノートを設立。現在に至る。
2016年3月〜トヨタ GAZOO愛車広場連載中。ベストカー/ベストカーWeb/WebCARTOP他、外車王SOKEN/旧車王ヒストリア編集長を兼務する。

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