5速MTあり! トヨタ「コンパクト“3列”SUV」がスゴい! 全長4.4m級の「ちょうどイイサイズ」! 精悍「GRスポーツ」もある2代目「ラッシュ」とは
トヨタのコンパクトSUV「ラッシュ」は、2016年に販売を終えていますが、海外ではその後2代目が登場し、いまも現役のモデルです。どのようなクルマなのでしょうか。
本格的な四輪駆動も魅力だった初代「ラッシュ」とは
日本で販売終了となった「本格派SUV」が、海の向こうで進化を遂げていました。
コンパクト×FR×3列シートという異色の組み合わせで再び脚光を浴びるトヨタの2代目「ラッシュ」とは、どのようなモデルなのでしょうか。
![国内で販売を終えたトヨタ「ラッシュ」……今も現役モデルだった!?[写真は2代目のトヨタ「ラッシュGRスポーツ」]](https://kuruma-news.jp/wp-content/uploads/2025/04/20240412_TOYOTA_RUSH_GR-SPORT_Indonesia_001.jpg?v=1712886427)
ラッシュは、かつて日本市場で販売されていた5ナンバーサイズのコンパクトSUV。
初代ラッシュは、ダイハツ「ビーゴ」(海外名:2代目「テリオス」)のOEMモデルとして2006年に登場し、2016年まで約10年間にわたって販売されていました。
世代としては1代限りながら、その独自の構成とキャラクターにより“隠れた名車”とも評された存在です。
開発はダイハツが主導し、ビルトインラダーフレーム式モノコック構造を持つ堅牢なボディに、FR(後輪駆動)ベースの縦置きエンジンを組み合わせた、当時としても珍しい本格派コンパクトSUVでした。
軽自動車より大きく、「RAV4」などよりコンパクトという“中間ニーズ”を狙い、都市型だけでなく悪路走破性も視野に入れた設計が特徴です。
ボディサイズは全長4005mm×全幅1695mm×全高1690-1705mm、ホイールベース2580mmと、5ナンバー枠に収まりつつも十分な存在感を持ち、最低地上高は180-200mmを確保。搭載された1.5リッター直列4気筒エンジン(3SZ-VE型)は最高出力109PS、最大トルク141N・mを発揮しました。
駆動方式はFRまたはセンターデフロック付きのフルタイム4WDで、4速ATに加えて5速MT(当初は4WDモデル限定)も設定されていました。
外観は「見晴らしのいいコンパクト」というキャッチコピーのもと、張り出しの強いフェンダーや短いオーバーハング、背面スペアタイヤを備えたタフなスタイルを採用。
インテリアは骨太な造形とメタル調加飾でSUVらしさを強調しつつ、実用性にも配慮されたつくりでした。後席格納時には最大755Lの荷室容量を確保し、最小回転半径4.9mと都市部でも扱いやすいパッケージングが魅力でした。
当時の価格は、2WD仕様で150万円台から、4WD・上級グレードで約230万円までとなっており、装備内容とメカニズムを考慮すると競争力のある設定だったといえるでしょう。
しかし、市場の主流が「都会派クロスオーバー」へとシフトする中、堅牢な構造や縦置きFRレイアウトはむしろ燃費や快適性の面で不利となり、設計の古さもあって販売は徐々に低迷。フルモデルチェンジが行われることなく、2016年に日本での販売は終了となりました。
しかしラッシュは今もなお、東南アジア市場では現役モデルとして人気を博しています。
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