衝撃!? なぜ「軽トラック」バラバラ? 数時間で見た目“新車”に… 外国人が教える「キャリイの組み立て方」とは? 近年は盗難の標的に
パキスタンのリサイクル業者がインスタグラムに投稿した動画が話題になっています。動画のタイトルは「How to Making Japan Cut SUZUKI」(日本で切断されたスズキ車を再生する方法)。どのような内容なのでしょうか。
基本的にクルマを輸出する際、そのままのカタチで運搬します。
ただ、海外の一部地域では1度バラバラにして、輸出した先の現地で再度組み立て直すこともあるようです。
そんな驚きの輸出状況ですが、いま海外初のある動画が話題となっています。

パキスタンのリサイクル業者がインスタグラムに投稿した動画が話題になっています。
動画のタイトルは「How to Making Japan Cut SUZUKI」(日本で切断されたスズキ車を再生する方法)。
ちょっとドキッとするタイトルですが、動画を再生してみると、バラバラにされたスズキ「キャリイ」をまるでペーパークラフトを組み立てるような工程で新車同様に仕上げていく様子が流れてきました。
再生のプロのようなスタッフが2~3名で切断されたパネルを貼り合わせるようにして溶接しながら組み立てて行きます。
ボディを組んだあとはエンジンをセットし、内装はシートをセットし、ヘッドレストをつけていきます。
この業者はパキスタンでクルマのリサイクルやレストアを行っており、インスタグラムにはほかにも多数のクルマや自動車部品をレストアしていく動画が投稿されていました。
最後は全体に白い塗料を丁寧に吹き掛けて塗装をし新品のように見た目がきれいなキャリイが完成しました。
スタッフの作業はとても手慣れたもので、複数で行う組み立て作業も2人一組の塗装作業も無駄のない動きでてきぱきと仕上げていきます。
軽トラならではのシンプルでコンパクトなボディ構造がなせるワザでしょうか。
なお、動画の軽トラは、明らかに日本から持ち込まれたものであることがわかります。
高齢者マークを貼っていた痕跡があり、右ハンドルです。
そもそも、日本でいうところの軽規格のトラックはパキスタンを含む海外での新車販売はされていませんから、日本から持ち込まれた中古の軽トラックであることは間違いないでしょう。
小さなボディで扱いやすい軽トラは海外での人気も非常に高いことで知られます。
排気量は小さくても走りはパワフル。乗車人数を2名と割り切ったことで荷台のフロア長は(軽トラナンバーワンのキャリイでは)2030mmと2メートルを超えています。
実は荷台の長さだけで比較すれば、アメリカでもっとも販売台数が多いピックアップトラック「フォードF150」(全長6m以上)の荷台よりもキャリイの荷台は約30センチも長いのです。
積載量も350kgと十分。整備性も優れているため、故障やトラブルがあっても対応しやすいというメリットも大きいでしょう。
軽トラック自体の新車販売はなくても、パキスタンではスズキのパキスタンの子会社『パックスズキモーター社(以下パックスズキ)』が1982年からスズキの軽自動車をベースとしたコンパクトカーを中心に生産を開始しており、累計生産/販売台数は254/255万台にも達しています。キャリイと共用できるパーツも豊富にあることから、メンテナンスも心配なさそうです。
またパックスズキは、現在の日本の軽自動車と同じボディサイズ、エンジン排気量を採用したモデルとして、2019年6月に軽乗用車「アルト」を販売、2024年11月にはる軽商用車「エブリイ」を販売しています。