軽スーパーハイトワゴンにもイイ! トーヨータイヤから登場した期待の新顔「オープンカントリーH/T II」と「プロクセスLuK II」をテストコースで試乗チェック
トーヨータイヤから新ハイウェイテレーンタイヤ「オープンカントリーH/T II」と、軽自動車専用の「プロクセスLuK II」が登場しました。その性能を自動車研究家の山本シンヤ氏がテストコースで試乗してチェックしました。
オプカンファミリーの新H/Tタイヤ「オープンカントリーH/T II」
軽自動車は日本独自の規格ですが、現在は1993年に登場した、スズキ「ワゴンR」が切り開いたハイト系の進化版とも言える「軽スーパーハイトワゴン」に人気が集まっています。これら軽スーパーハイトワゴンはファーストカーとして使用されるケースも多く、小型自動車などの登録車と同じような性能・装備を求めるユーザーが多いと聞きます。

となると、タイヤに求められる性能も同じです。そんな中、TOYO TIRES(以下、トーヨータイヤ)から2つのタイヤが登場しました。それがハイウェイテレーンの新作となる「オープンカントリーH/T II」と、軽スーパーハイトワゴン専用の「プロクセスLuK II」です。今回、栃木県にある「GKNドライブラインジャパン」のプルービンググラウンドのさまざまな路面で試乗を行ってきました。
まずは「オープンカントリーH/T II」です。オープンカントリーは1983年に登場したトーヨータイヤのオフロードタイヤブランドです。走るシーンに合わせてさまざまなラインナップがありますが、その中でもH/T(ハイウェイテレーン)は街乗り中心のキャラクター(オンオフ比が9:1くらい!?)のタイヤですが、その進化版と言うわけです。
静粛性の高さは“オプカン”随一! こんなに静かでいいの?
オープンカントリーH/T IIは大きく分けるとSUV用、コンパクトSUV用、軽自動車用に分けられていますが、軽自動車用は昨今人気が高い「SUVルックのスーパーハイト系」にターゲットを絞って開発された商品になります。
トレッドパターンはオープンカントリーA/Tをよりスマートにした感じですが、舗装路専用タイヤと比べるとワイルドな印象です。軽自動車用の3サイズではホワイトリボンが採用されており、好き嫌いが出そうなところではありますが、SUVルックでちょいゴツのエクステリアを持つ軽自動車には結構マッチするのではないかと思いました。
ただ、ホワイトリボンのタイヤはノーマルのホイールではタイヤの印象だけが浮いてしまうので、足元のバランスを考えるとホイールはアフター品への交換を筆者(山本シンヤ)は推奨したいと思います。なお、ホワイトリボンが好みでない人は裏側を使用すれば通常の黒いタイヤとして使うことも可能になっていますよ。
オープンカントリーH/T IIの性能面では、従来モデルに対して静粛性アップと転がり抵抗低減がポイントですが、そのためにコンパウンド、トレッドパターン、内部構造など全方位にわたってアップデートされています。

今回の試乗車は三菱「デリカミニ」のNAモデルで、ドライ路面でテストを行いました。まず驚いたのは静粛性の高さです。オフロード用タイヤ特有の「コーっ」や「ゴーっ」といった類いのノイズは聞こえず、オンロードタイヤのベーシック版とプレミアム版の間くらいのレベルかなと思います。ただ、オフロードタイヤを履いている感じがないので、思わず開発者に「ここまで静かでいいんですか?」と聞いてしまったくらいです(笑)。
ハンドリングや乗り心地はオフロードタイヤで感じるようなもっさり感や硬さはなく、むしろオンロードタイヤにかなり近いフィーリングですが、応答性やクルマの動きはスローな方向です。しかし、操作に対してズレや遅れはなく、むしろ心地よい“間”が生まれたようなイメージかなと思います。個人的にはSUVルックのスーパーハイト系のキャラクターにマッチしている落ち着きのある走り味/乗り味だと感じました。
今回は試していませんが、オープンカントリーH/T IIはオープンカントリーの名を冠していますので、いざという時の悪路性能も備えられています。もちろんオンロード重視のキャラクターなので無理は禁物ですが、キャンプ場や河原のようなシーンでは、舗装路専用のタイヤよりは安心して走れるはずです。
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