SUVの新型「XC40」がリアルに凄い! 全てに完璧を求めるボルボの自信作
アクティブな層をターゲットにしたデザインを採用
まずは、デザインです。
まさに現行型「XC90」以降、ボルボはデザインを大きく変えてきましたが、それが今のボルボの成功を担う、大きな要因の一つだというのは疑いようのない事実です。北欧という白夜の国が誇る絶大なるデザイン力を遺憾なく発揮し、個性的かつ独特の解釈がなされた内外装を作り込んでいます。
特に内装のデザインは圧巻の美しさ。本国のデザインチームは「スーパークリーン」というデザインテーマを掲げ、機能的かつ見た目にすっきりと美麗で、乗る人がまるで自宅にいるようにくつろげる空間づくりをしていると言います。
まったくのニューモデルになる新型「XC40」は従来モデルよりもさらに若く、アクティブな層をターゲットにしていることから、同セグメントの競合他社のクルマよりもひとまわり大きいボディサイズをあえて採用してきました。その理由も「デザインというものを際立たせたかったから」と言います。
そのため、威張りの効く外装の迫力とともに、広い室内空間を手に入れているのですが、その空間を様々なストレージに充てているのです。たとえば現代人は、スマートフォン、タブレット、そしてノートPCと、様々なデバイスとともに日常を過ごしています。このデバイスを機能的に、まるで移動式オフィスのように車内に収納するため、ドアポケットに大型のポケットを備えまています。
本来ならこの場所にはオーディオシステムのためにウーハースピーカーを仕込んでいるべきところです。ボルボのデザンチームはウーハーをボンネット内に移動させ、音楽のクオリティーを落とすことなく収納スペースを確保しました。ドアポケットにはなんと、1リットルのペットボトルなら3本、Mac Book Proもすっぽりと飲み込みます。
さらにセンタートンネルのコンソールにはボックスティッシュがそのまま収まるうえに、ゴミ箱まで用意されている凝りよう。さらにiPhoneでいえば8以降に対応する非接触充電スペースもあります。
これも「車内が整理されると、運転に集中できる」という独自の考え方=スーパークリーンというテーマに由来します。
グレードの構成も個性的です。ボディカラーやルーフの色など、ユーザーには多彩な選択肢が与えられているのですが、それらが値段なりに並べられていないのです。たとえばいくら価格が高くても買えないボディカラーがあったり、価格の安いグレードでも十二分に満足できる内外装が選べたりします。
ボルボ・カー・ジャパンは「松竹梅ではなく、それぞれのキャラを好みで選んで欲しい」と発信していますが、これも至極現代的な考え方だと感じました。