レクサスが「すげぇ4ドアクーペセダン」世界初公開! 7年ぶり全面刷新の新型「ES」は何が凄い? 中国現地で見た印象は?
レクサスの「ES」は1989年の登場以来、フラッグシップ「LS」よりも手の届きやすいミドルセダンとして長きにわたって愛され続けてきました。今回、2025年4月23日より開幕した「上海モーターショー2025」にて8代目となる新型ESを発表しました。
レクサス、新型「ES」を上海で発表 初のBEVモデルも投入
レクサスは2025年4月23日より開幕した上海モーターショー2025にて、新型「ES」を発表しました。
同車がグローバルで展開する基幹セダンですが、いったいどのような進化を遂げているのでしょうか。

レクサスの「ES」は1989年の登場以来、フラッグシップ「LS」よりも手の届きやすいミドルセダンとして長きにわたって愛され続けてきました。
トヨタの「カムリ」をベースとする前輪駆動(FF)の設計が実現する広々とした室内空間は、まさに高級セダンにふさわしい重要な要素です。
現行モデルは10代目カムリと同じ「GA-Kプラットフォーム」を採用する7代目モデルで、2018年に発売されました。
中国市場では2024年11月に大幅なマイナーチェンジを受け、エクステリアでは新たなデイライトやグリルだけでなく、左右一体型テールライトや「LEXUS」の文字エンブレムの採用など若返りが図られました。
そんな中、レクサスは2025年4月23日より開幕した「上海モーターショー2025」にて新型ESを発表しました。
新しく生まれ変わったESは8代目となり、電気自動車(BEV)とハイブリッド車(HEV)の二刀流で展開されるのが最大の特徴です。
ボディサイズは全長5140 mm x 全幅1920 mm x 全高1555 mm(BEVは1560 mm)、ホイールベースが2950 mmとなります。
BEVではAWDモデルで出力338 hpの「ES 500e」と、FWDモデルで出力221 hpの「ES 350e」の2種類を設定。
そしてHEVでは2.5リッター直列4気筒エンジン搭載の「ES 350h」、2.0リッター直列4気筒エンジン搭載の「ES 300h」の2種類となります。
BEVの一充電航続距離(中国独自のCLTCモード)はFWDモデルで約685 km、AWDモデルで約610 kmとしています。
エクステリアは2023年に発表された「LF-ZC」コンセプトから着想を得ており、先代モデル(7代目)の特徴だったクーペ風ボディをより進化させたファストバックとなりました。
また、ボディのサイドには力強いブラックのラインを入れることで、バッテリー搭載分の腰高感を打ち消す狙いがあります。
ハンマーヘッド形状のフロントは薄く抑えることでシャープな雰囲気を演出、FFベースのセダンながらもスポーティさを実現しました。
インテリアでは高級車に求められる居住性と、中国市場を意識した最新技術をふんだんに盛り込んだまったく新しい空間が体現されています。
通常は非表示、操作する際にだけ浮かび上がる物理ボタン「Responsive Hidden Switches」や、ダッシュボードの中央と助手席側に設置された大型ディスプレイ、フロントシートのオットマン機能。
そしてレクサス初採用となる5種類のフレグランス機能など、どれも昨今の中国の消費者に人気な要素を取り入れています。
上海モーターショー2025の発表の場では中国的な要素である「アオタケ」の内装色を設定したことも全面的にアピールされました。

新型ESの発売は中国市場を皮切りに、日本市場では2026年春を予定しています。
値段は発表されていない一方、中国・上海に建設中で2027年より稼働予定のレクサス用新工場で生産される場合、輸入車として関税がかけられていたこれまでの車種よりも安く中国で販売できることでしょう。
レクサス ESは中国でもっとも売れているレクサス車種ということもあり、新型ESは早くも中国で注目の的となっています。
特に初のBEVモデルを設定したことは大きな期待を呼んでおり、上海モーターショー2025での発表は多くの来場者で賑わいました。
CROWNをレクサス仕様にしたのかと思った