米子道「境港延伸」ついに概略ルート検討開始!? 国が方針明言 「最も劣っている重要港」に悲願の「信号ゼロ」ルート爆誕へ!? 事業化に大きな前進
米子自動車道の「境港延伸」区間の「概略ルート検討」がいよいよ始まっていきます。一体どのような道路なのでしょうか。
ついに「概略ルート検討」開始へ
国土交通省 中国地方整備局は2025年4月1日、2025年度の予算計画を発表。
そのなかで米子自動車道について、鳥取県の北端部である「境港」への延伸区間の「概略ルート検討」をはじめていくと明言しています。

米子道は岡山道とあわせて「岡山~中国道~米子」をつなぐ山陽・山陰連絡の南北軸です。
米子中心街からはさらに北へ、約17km突き出た半島が伸びていて、先端に港湾都市の境港市があります。
境港は、古来よりこの地方の重要な港湾拠点として賑わい、水揚量では全国トップクラス、さらにコンテナ取扱量も2.5万TEUを超える大規模な物流量を誇っているほか、工業団地が林立。さらに人口密度でも境港市が鳥取県第1位となっています。
いっぽうで唯一の幹線道路「国道431号」は4車線ですが、1日交通量が4万台にのぼるため、混雑が課題になっていました。
そもそも、日本有数の重要港でありながら、最寄りの高速道路(米子道・山陰道)まで30分以上かかるという状況に、国の資料でも「日本海側重点港湾の中で最も劣っている」とはっきり書かれています。米子市中心街に入ってからも高速ICまで渋滞に巻き込まれ、定時性が保てず、業界からも懸念の声が上がっていました。
新道路「境港道路」(米子道境港延伸)が実現すれば、米子市街から境港までが「信号ゼロ」といったスムーズなルートで直結されます。まさに、港湾~全国をノンストップでつなぐ、重要な物流ルートが誕生することとなります。
悲願となる高速道路の「境港直結」ですが、2006年に「当面着工しない区間」とされるなど、長い間検討が凍結されてきました。
しかし2024年3月に「米子・境港地域 道路整備勉強会」が発足し、あらためて地元機運の高さがアピールされることとなりました。
そして今回、2025年度の予算計画で、概略ルートを決める「計画段階評価」の対象に、初めてリストアップされることとなったのです。
このことは、事業化への第一歩を踏み出したと言えます。一般的に計画段階評価では、2回の地域アンケートで概略ルートを確定し、都市計画決定や環境アセスメントなどの手続きを経て、事業化を待つ段階になります。
中国エリアでは、山陰道の島根県区間の開通や、下関北九州道路の計画進展などがあり、いよいよ「次に取り掛かる区間」が取り沙汰されていました。いよいよ「境港道路」へ、予算配分の順番が回ってきたことになります。
果たして事業化に至るのはいつなのか、そこから用地取得を経て開通に漕ぎつけるのはいつになるのか、今後の動向に注目です。
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